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日光ケミカルズが「シュガースクワラン」の販売を開始

 日光ケミカルズは、米国のリニューアブル(再生可能)製品開発企業でアミリス(Amyris)社が製造するサトウキビ由来の高純度スクワラン「NIKKOL シュガースクワラン」を化粧品原料として発売を開始した。
 シュガースクワランは、サトウキビを圧搾して得られる糖液を醗酵し、スクワランの前駆物質であるファルネセンを作る。このファルネセンを二量化してスクワレンに誘導し、水素添加(硬化)でスクワランにするという製造工程になる。
 シュガースクワランの原料となるブラジル産のサトウキビは、灌漑設備も必要としないで生育し、多量な水の消費や熱帯雨林の破壊とは無縁とされている。また、サトウキビの圧搾工程で生じるバガスを製造工程の代替燃料に利用することで、CO2 の排出量を削減することができる。こうした環境負荷をライフサイクルアセスメント(LCA)で算定すると、シュガースクワランを1トン製造することによって、CO2 を3トン減らせる計算になる。
 同社はGCSE(グリーン、クリーン、サスティナブル+エコノミー)を商品開発の大きな柱に据えており、この方針とも合致することから、シュガースクワランの導入を決めたもの。アミリス社と日本における独占販売権の契約を締結している。
 これまでサメ、オリーブ由来に頼ってきたため安定供給に不安を抱えていたスクワランだが、サトウキビからの生産が可能になったことで、こうした供給不安は解消されることも期待される