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花王が肌へのやさしさと洗浄力を両立させた新しい界面活性剤を開発

 花王のビューティケア研究センターはこのほど、会合性(同じ分子同士が集まりやすい性質を持っていること)と水溶性の両方の性質をバランス良く持つアニオン界面活性剤の混合成分を主剤とする皮膚洗浄技術を開発した。この洗浄成分に、皮膚への収着量を少なく、かつ汚れに作用しやすい性質のあることを見つけた。これまでは「肌へのやさしさ」と「洗浄力」を高レベルに両立させることは難しいとされていたが、今回開発された新しい界面活性剤によって、肌にやさしく、かつ洗浄力の高い皮膚洗浄料の開発が可能になった。花王はこの洗浄技術を応用した皮膚洗浄料を使用することで、肌のキメが改善する傾向が見られたことを確認している。
 花王では、このように「肌へのやさしさ」と「洗浄力」が高レベルで両立することが可能になった理由は、この新洗浄技術の洗浄成分の水溶液挙動にあると推定している。特に新洗浄技術では、界面活性剤分子が会合せずに単独で溶解している状態の濃度(モノマー濃度)が、これまでの洗浄技術と比較して10分の1程度と低く、会合性の高井ことが確認されている。
 今後、この技術をベースに新しい皮膚洗浄剤の開発が進むものと見られる。