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大豆たん白に女性の動脈硬化進行を遅らせる効果 ソレイ社が明らかに

 ソレイ社(デュポンとブンゲの合弁会社)は9月末、米国の専門雑誌「ストローク」2011年11月号に、大豆たん白の新しい生理活性機能として、閉経後5年以内の女性の動脈硬化を遅らせる効果があることを示す研究発表が掲載されると発表した。
 同研究は、分離大豆たん白の摂取がアテローム性動脈硬化(コレステロールなどの脂肪性物質が血管壁内に蓄積されて起きる)の進行に与える影響を直接調べたランダム化二重盲検プラセボ対照試験として、これまでで最も大きく、かつ長期にわたるもの。
 研究は2004年から2009年にかけて行われた。被験者は、これまで糖尿病や心疾患の診断を受けたことのない、ロサンゼルス広域圏に住む45歳から92歳までの閉経後の女性350名で、頸動脈内膜中膜肥厚(CIMT)の進行速度は、イソフラボンを含む大豆を投与された群れの方がプラセボを投与された群に比べて平均16%遅い傾向が認められた。そして過去五年以内に閉経した女性については、分離大豆たん白を投与した群のCIMTの進行速度がプラセボ投与群より68%遅くなるという劇的な効果が見られたという。
 また、この研究では分離大豆たん白を摂取した被験者では、HDL(善玉)コレステロールが大幅に増加したことも分かった。