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石洗工がプラ使用量第2次目標を策定

 日本石鹸洗剤工業会は12月22日、東京・中央区の油脂工業会館で記者会見を行い、容器包装プラスチック使用量の第二次自主行動計画を策定したこと、また、継続的に行っている洗剤成分の生態系影響に関する評価結果について発表した。

 2006年の改正容器包装リサイクル法の成立にあわせて、容器包装排出物の抑制の重要性が再認識される中、石洗工は、洗浄剤やヘアケアなど主要8製品群において、製品出荷量あたりの容器包装プラスチック使用量(原単位)を2010年に1995年比で30%削減する自主行動企画を掲げ、削減に取り組んできた。実際の容器包装プラスチックの使用量は、95年の70万トン強から、一時50万トン台まで減少したが、06年以降60万トン台で推移。2010年の使用量は63万4,000トンで、前年よりも0.8%増加している。しかし、これは製品出荷の伸びによるもので、コンパクト化やつめかえ・付け替え用製品の増加により、原単位では1995年比37%減と、目標を大きく上回る成果をあげた。
 中谷吉隆環境委員長は、「活動をここで終えることなく、引き続き業界としての役割をしっかりと果たすため、第二次自主行動計画を策定した」と述べ、新たな目標として、2015年に1995年比で原単位40%の削減(2010年比で3%削減に相当)に取り組む方針を示した。
 主要製品群の多くでつめかえ・付け替え用の構成比が高まる中で「チャレンジブルな目標」としながらも「(衣料用液体洗剤や柔軟剤などの)コンパクト化や、つめかえ・付け替え用への転換率がまだ伸びている商品もある」という。
 また、石洗工では、プラ使用量削減の具体的な事例について、業界を超えて参考になるように、ホームページ上で公開しており、12月15日に新たな事例を追加している。

 また、石洗工は、1998年より洗剤成分の生態系影響に関する評価に取り組んでおり、関東・関西の4河川で界面活性剤(LAS、AE、AO、DADMAC)の濃度測定による環境モニタリングを実施している。2010年度のモニタリング結果もこれまで同様に低い濃度を維持しており、調査対象の河川における界面活性剤による生態リスクは小さいと考えられると報告した。