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日本こめ油工業協組が定時総会を開催
こめ油の良さが浸透しつつあると垂水理事長

日本こめ油工業協同組合は5月18日、東京・八重洲の富士屋ホテルにおいて第32回通常総会を開催した。総会後に記者会見を開催し、垂水龍介理事長(ボーソー油脂社長)は「業界は現在大きな問題は抱えていない。放射能の問題はあるが、無事乗り切っていけるだろうと考えている。こめ油業界がつらいのは、パーム油の輸入が増えてきており、こめ油とパーム油を配合するポテトチップスや米菓など菓子用途が多く、そうした用途で価格の安いパーム油の配合を増やしてこめ油を減らす傾向があること。こうしたパーム油との価格差があるため、こめ油の価格が下がり、需要も浸食されている。これをどう乗り切るか知恵を絞って解決しなければいけない。一方で、こめ油の美味しさ、使い勝手の良さ、健康に良いということ、流通業者や待たんの事業者に認められてきている。テレビでも先日、TBSでこめ油が健康に良い微量成分、γ-オリザノールなどを豊富に含んでいることを紹介していた。こうしたこめ油の良さを訴えて行きたい」と語った。
 また、総会後の懇親会では、築野食品工業の築野卓夫副社長が中締めの挨拶を行い「こめ油は非常に厳しい状況に置かれている。放射能の問題、需要減少など、業界で協力し、垂水理事長に協力して乗り切って行きたい」と述べた。
 なお役員は改選期ではないが、カネミ倉庫の加藤大明社長が同社の組合からの脱会によって副理事長を辞任した。