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ライオンが大掃除市場の製品展開を発表、「ルックおふろの防カビくん煙剤」で需要喚起

 ライオンは11月9日、東京オフィスで「2012年大掃除に向けたマーケティング展開」について発表した。当日は、リビングケア事業部の竹森征之ブランドマネジャーが、大掃除の市場動向と同社のマーケティングについて解説した。
 12月は、浴室用、トイレ用、住宅用、カビ取り剤、パイプクリーナーの5市場が最も盛り上がる時期で、5市場合計の金額が月間平均30~40億円のところが、12月は70億円弱まで拡大する。大掃除を実施する世帯は、近年減少傾向にあり、特定の箇所だけに絞って大掃除を行う世帯が増えているものの、大掃除の実施率は、69%に達する。最近の主婦の悩みとしては、「汚れをどの洗剤で落とせるのか分からない」といったものが多いという。

 こうした市場環境の中で同社は、年末の需要期に向けて、カビ取り剤の拡販に力を入れる。「ルックおふろの坊カビくん煙剤」の発売(9月)により、カビ取り剤市場全体が、前年同期に比べて約130%拡大したほか、同市場の平均単価を30円引き上げたという。消費者からは約500件の問い合わせがあり、「浴室丸ごと防カビが良い」などの感想が聞かれるという。同社によると、「防カビくん煙剤」は、市場の23%のシェアを獲得しているという。
 今後の施策としては、11月~12月にかけて、テレビCMの投入や雑誌のタイアップ、売場では手書き風POPなどで製品の露出度を高めていく。
 また、年末に大掃除だけでなく、「大洗濯」も提案していく。同社の調査によると、大掃除の時に6割の生活者がカーテンやカバー類などの布製品を洗濯したいと考えており、店頭の売り場やキャンペーンサイトなどを通して、カーテンや毛布などの洗い方を紹介していく。