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SNIJが第7回学術講演会を開催
サポニンやレシチンなどの機能性を研究発表

 大豆機能研究会(SNIJ)は2月15日、東京・信濃町の慶應義塾大学孝養舎において総会および第7回学術講演会を開催した。
 総会では、12年度活動報告・決算、13年度活動計画・予算を原案通り承認した。続く講演会に先立ち挨拶を行った渡邊昌理事長は、「昨年辺りから大豆の健康影響が段々と世界的に認められるようになってきた。中国やインドネシアでも日本と同じように高齢化や肥満、生活習慣病の増加が目立ってきており、中国では食で病気をコントロールしようという方針が決まり、大豆の健康影響がますます注目を浴びている。私たちは、大豆の機能性に着目し、大豆たん白質の優秀性やイソフラボンの機能性を追求してきたが、大豆にはそのほかにも様々な成分がある。今回の講演のように、大豆サポニンやレシチンを1回のシンポジウムで取り上げたことはなかったが、特に大豆レシチンは何十種類もサプリメントが出ており、脳への機能がいわれているが、はっきりとしたエビデンスまでは出ていない。大豆サポニンもステロイドやトリテルペンの配糖体などがあるが、これも様々な作用が考えられている。例えば、朝鮮人参の薬効もサポニンの機能に入ってくる。大豆をまるごと摂取した場合や大豆食品として加工された場合に、どのような健康影響が出てくるのかが、今後さらに課題になるのではないかと考えている」と語った。
 学術講演会では、石川県立大学の吉城由美子准教授が「大豆サポニンの機能性」について、辻製油取締役(機能性事業本部)が「大豆レシチンの特性と応用」について、国立病院機構京都医療センター臨床研究センター臨床内分泌研究室長の臼井健氏(京都大学臨床教授)が「エクオールの高動脈硬化作用」について、それぞれ講演した。