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キユーピーが高齢者の食生活啓発DVDを制作

 キユーピーは、4月25日東京渋谷区の同本社で、高齢者の食生活に関する啓発DVD「高齢者は食べ盛り~正しい知識で老化を防ぐ~」のプレス向け制作発表会を行った。発表会ではDVD公開に先駆けて、同社取締役広報・CSR本部長の古館正史氏が同社の取り組みについて説明したほか、今回発表されるDVDの監修を担当した人間総合科学大学人間科学部の熊谷修教授により「高齢者における栄養失調の概論および改善のための提案」と題した講演も行われた。
 熊谷教授は、講演の中で老化対策について「超高齢化社会においては要介護を予防する必要があり、老化の予防が大切だ。老化とは、身体のたん白質、水、コレステロールが減し、栄養失調になっていく変化であり、老化対策とは栄養失調と長く戦っていくということである。そして老化と非常に関わりが深いのが万能たん白質“血清アルブミン”である。」と説明した。血清アルブミンは血漿中に最も豊富に存在する蛋白質であり、脂肪酸分子を運ぶ働きを持ち、様々な水不溶性分子にも結合する。
 近年、栄養失調状態の人が増えており、その背景には生活習慣病の予防を通し普及した「粗食は健康によい」という意識があると考えられる。しかし、高齢期の健康維持・老化予防には十分な、栄養摂取が重要になってくる。今回発売されるDVDでは、高齢期における栄養、特にたん白質、脂質チェックの大切さについて解説し、食生活を改善する方法を提案している。