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日本石鹸洗剤工業会新会長にライオンの濱逸夫社長が就任

 日本石鹸洗剤工業会は5月17日、東京・千代田区の東京會舘において第63回定時総会を開催した。今年度は役員の改選期にあたり、第27代の会長にライオンの濱逸夫社長が就任した。また、副会長には、花王の澤田道隆社長、牛乳石鹸共進社の宮崎仁之社長、阪本薬品工業の阪本稜雄社長、資生堂の高森竜臣常務のほか、前会長を務めた日油の大池弘一会長が再任され、また、クラシエホールディングスの岩倉昌弘常務とプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンの奥山真司社長が新たに選任された。

 濱会長は総会後の記者会見で「洗浄剤あるいは原料の油脂製品は、清潔で健康な暮らしに寄与するものだ。一方で、国際社会は循環型社会の形成を目指しており、各国が共同して環境問題への対応あるいは化学物質の管理強化を進めている。このような中、当工業会は製品に対する安全・安心の確保はもとより、環境影響にも配慮した製品をお届けするために、組織を挙げて様々な施策を実行していく。さらに現在、高度情報社会において、正しい製品知識を科学的な根拠をもって的確に啓発する広報活動の必要性がある。海外諸国の関連団体とのネットワークを発展させ、工業会活動を推進していくことが不可欠だと考えている」と述べた。
 こうした認識のもと、工業会の活動基本方針を4つ掲げている。「まず、ひとつめは、公正な自由競争を基本とし、活力と創造性に富んだ業界活動を推進すること。ふたつめは、循環型社会の形成に向けた業界の取り組みを継続すること。3つめは、広報活動を強化充実し、業界製品の正しい知識の啓発、普及活動を推進すること。4つめは、行政機関あるいは国内団体、さらには海外の関連団体との協力関係を発展させ、諸課題に対応すること」だ。
 また、今年度は重要な国際会議としてCESIO(世界界面活性剤会議)が6月にスペインで開催される。また、AOSDAC(アジア・オセアニア石鹸洗剤工業会会議)が9月にインドで開催され、「当工業会も研究成果の一端として、界面活性剤の新たなリスク評価書の公表を予定している。これからも当工業会の活動を通じて、皆様に喜ばれる有用な製品を提供していくとともに、業界の発展と社会貢献を果たすことを目指していきたい」と濱社長は抱負を語った。