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かどや製油の第3四半期決算を発表

 かどや製油は2月7日、都内で会見し、2015年3月期第3四半期の業績や原料環境、販売状況について報告した。
 当期第3四半期の業績は、売上高166億6,400万円(前年同期比0.4%増)、営業利益14億1,800万円(同30.6%減)、経常利益16億2,400万円(同22.7%減)、四半期純利益9億5,000万円(同29.5%減)の微増収・減益となった。セグメント別の売上高は、ゴマ油が128億9,000万円(同3億7,200万円減)、食品ゴマが32億2,900万円(同3億200万円増)、脱脂ゴマ他が5億4,400万円(同1億4,100万円増)。
 第2四半期の業績は前年同期比で、売上高2.4%増、営業利益12.5%減、経常利益1.2%減、純利益11.9%減だったことから、利益が急激に悪化したことになる。その主因は、円安と原料価格高騰にある。売上原価は第3四半期までの累計で108億1,000万円で、前年同期に比べて16億100万円、17.3%の増加になっている。
 小澤二郎社長は「あまり情勢が良くない。ゴマ油だけを見ても、末端の価格は当社が(価格是正の)先頭を走って、振り向いたら(競合他社が)あまり付いて来ていないような感じを受ける」と述べた。原料価格が高騰する中、ゴマ油業界のリーダーとして適正価格での販売に向け率先して行動してきたが、家庭用を中心に特売頻度が減少し販売数量も落としている。「そろそろ戦闘態勢に入った方が良いのではないかと言われることもあるが、原料が非常に高く、為替も円高に振れず、(拡販に向け)よし行くぞという訳にはいかない。むしろこれからもう1段、2段、価格を引き上げなければならない状態にある」と語った上で、販売攻勢に転じることは「もうしばらく我慢をする必要があると思っている」という。原料確保の状況については「今年の秋頃までの原料は懐に持っている。これから出てくるタンアニアやモザンビーク等のものもそれなりの価格であれば確保して行き、今年一杯から来春まで積み上げて行ければ基本的な方針が決まってくるだろうと思う」と、原料価格の大幅上昇は確実だが、新年度トータルのコストはまだ固まっていないとの見方を示した。

 なお、ゴマ原料状況や同社のゴマ油販売状況については2013年3月号にて紹介する。