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味の素の2014年3月期決算は増収減益、飼料用アミノ酸や医薬を除いた分野の比率上昇に注力

 味の素は5月8日、東京・中央区の本社において「2014年3月期本決算説明会見」を開催した。通期の連結決算は、売上高9,913億3,200万円(前年同期比100.6%)、営業利益625億4,800万円(同87.8%)、経常利益695億4,100万円(同90.1%)、純利益427億9,500万円(同88.5%)となり、増収減益となった。
 売上高は、国内の調味料・加工食品、冷凍食品、化成品、アミノ酸、海外のコンシューマーフーズが販売を伸ばし、為替の影響もあり、前年比100.6%の増収となった。なお、カルピス社の影響および輸液・透析事業の影響を除くと803億円の増収となる。営業利益については、国内においては、冷凍食品の売上原価の上昇と、カルピス社譲渡による連結除外の影響、海外においては飼料用アミノ酸の販売下落が響き同87.8%の減益となった。
 今期の連結業績予想は、売上高が前期比111.7%の1兆80億円、営業利益が同111.9%の700億円。
 伊藤雅俊社長は、将来めざす営業利益の構成について「2016年に910億円、2020年で1,500億円を見込んでいるが、その中でも、飼料用アミノ酸・医薬を除いた分野のウェイトを上げて、飼料用アミノ酸やバルク事業のウェイトをコントロールしていきたい」と話している。収益が不安定なバルク事業の割合を将来的に10%程度に抑えていく考えを示した。