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味の素が中間決算説明記者会見を開催

 味の素は、11月6日、同社本社において、中間決算説明記者会見を開催した。中間期の連結業績は、売上高4,676億円(前期比0%減)、営業利益286億円(同4%減)、経常利益319億円(同4%減)、中間純利益207億円(同7%減)で、海外食品、国内食品の増収により売上高は概ね前年並みとなったが、医薬、バイオ・ファインの減少があり減益となった。
 
 セグメント別に見ると、国内食品は第1四半期で消費増税の影響がほぼ収束し、第2四半期における家庭用の需要喚起策による増収、業務用の機能型食品等の伸長により、全体として増収となった。海外食品は、コンシューマーフーズの販売数量増および加工用うま味調味料のコストダウン等により、大幅な増収増益となった。バイオ・ファイン事業はリジンの販売単価の大幅下落により減収減益、医薬事業は薬価改定や事業移管の影響により減収減益となった。油脂・コーヒーの含まれるその他事業は減収減益となった。
 
 2015年3月期の業績予想は、売上高、営業利益、当期純利益とも全社では期首予想から変更しないものの、セグメント別の中身で見直しを図った。医薬は販売低迷により引き下げ、海外食品は主要国の伸長や加工用うま味調味料のコスト低減等をうけて営業利益を12億円上方修正した。

 伊藤雅俊社長は今後の成長モメンタムの加速化について、コンシューマー食品の国内と海外を挙げた。国内調味料・加工食品においては、消費増税後の動きとして、家庭用は需要喚起策により上期前年比100%、外食デリカは機能型食品の伸長により同104%となったことを説明し、下期に向けて「我々の独自技術によってお客様に喜んでもらう商品、これからの時代に合う商品を開発して提供することを積極的にやっていきたい」と話した。