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ライオンが2015年「Ban」新製品発表会

 ライオンは2月2日、東京・中央区のヴァルデモッサ銀座・マヨルカ邸で2015年「Ban」新製品発表会を開催した。
 発表会では、はじめに同社快適生活研究所のヘルスケアマイスター山岸理恵子氏が、女性のコミュニケーション意識と「汗・ニオイ不安」について解説した。2015年の最新調査などから山岸氏は「20代女性の親しみ距離は30cmとなっており、その内側でのコミュニケーションにおいては、メイクや髪型よりも身体の汗やニオイが気になる、特にワキ悩みへの関心が高まっていることが明らかになった」と述べ、その理由として「ワキの汗やニオイが人に気づかれること」が、女性としての自信喪失につながるからであると分析した。さらに「ワキのケアを怠ったことで積極的にコミュニケーションができずに失ったものとして、恋や仕事のチャンスが上位に挙がっていた。つまり、女性がコミュニケーションを楽しむためには、ワキ悩みの解消が有効な手段であると考えられる。30cmの親しみ距離内でのワキ悩みを解消することで、自分に自信を持ってポジティブに毎日を送ることができる」との見方を示した。

 ライオンの制汗剤「Ban」は、20~30代の働く女性をコアなターゲットとして、快適な1日をサポートするデオドラントパートナーを目指し、ブランドを展開している。2015年の「Ban」は“ワキに本気”をスローガンに、女性の2大ワキ悩みに応える「ワキ悩みソリューション」を提案していく。
 女性の制汗剤の使用行動を見ると、ワキのケアと全身のケアで分かれ、制汗剤の商品もこの2つを使い分けている。今年はその中で女性の約9割がケアしているワキにフォーカスした。同社の調査によると、女性のワキ悩みは大きく2つに分類でき、ひとつは“ワキ汗ジミ悩み層”、もうひとつは“ワキニオイ悩み層”だ。
 どうしてもワキ汗ジミを防ぎたい層に着目し、昨年発売した「Ban汗ブロックロールオン」は発売5カ月で250万本の販売個数を達成し、ワキ汗ジミ対策剤という新カテゴリーの創出に成功した。2015年はさらに直塗り剤を次のステージへ引き上げることを掲げ、「Ban汗ブロックロールオン」から既存の無香性に加えて、新たに「せっけんの香り」を追加発売する。

 また、もうひとつのワキニオイ悩み層に向けて、新ラインの「Banニオイブロックロールオン」を発売する。「キーワードは“瞬間臭”。日本人は体臭が弱いといわれているが、それでも自分のワキのニオイにドキッとしたことがある人が約9割と、自分のワキを自覚している。服を脱ぐとき(71%)、腕を上げたとき(71%)、通勤時つり革持つとき(41%)、ノースリーブを着たとき(25%)、ニオイ移りしやすい服を着たとき(19%)といったシーンで“くさっ!!”っと感じている」(同社ビューティケア事業部の新井希和氏)という。
 「Banニオイブロックロールオン」について、同社ビューティケア研究所の尾本百合子氏(写真右)は「技術のポイントは殺菌効果の持続。殺菌成分を長時間皮膚に滞留させることで、ニオイ菌を殺菌し続けて、ふとした瞬間も臭わせない」と解説した。
従来技術のロールオンは有効成分が密着しないので、皮膚の上で剥がれや浮きができてしまい、擦れによって殺菌成分が取れてしまっていた。また、この点を改良し、有効成分にオイルを滞留成分として組み合わせた技術もあるが、オイルの性質上、乾きが遅く、衣類を着替える際に取れてしまうことが課題だった。そこで「Banニオイブロックロールオン」は、同社独自技術であるフィルム形成ポリマー&オイル(酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、POPブチルエーテル)という2つの成分を配合した。

 「Ban」はこうしたロールオンによるワキのケアだけでなく、全身ケアへのニーズに対し、女性の使用率が増加しているウォーターと、依然使用率が抜群に高いパウダースプレーを提案している。 2015年の新製品では「Banシャワーデオドラント」から香りと視覚でオトナ女性の気分を上げる「&PINK」シリーズ、「Banパウダースプレー」からボタニカルデザインとフローラル香調の「トレンドセレクション2015」を発売する。

 これら2015年「Ban」新製品4品目8アイテムはいずれも2月12日より発売している。