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「FOODEX JAPAN 2015」が開催

 アジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN/国際食品・飲料展」が3月3~6日まで、幕張メッセにて開催された。40回目を迎えた今回は、国内1,166、海外1,811の企業が合計3,563小間(前回3,480)で出展し、合計来場者数は7万7,361人(同7万5,766名)と前年を上回る規模となった。
 
 九電工が熊本県天草で国産オリーブの栽培とオイルの販売を手掛ける天草オリーブ園AVILOは、今回初出店し、国産のオリーブ油をブレンドした「スペシャルブレンド」(3月末発売予定)を紹介した。天草におけるオリーブの栽培では品質を重視した生産に取り組み、国際的に評価の高いイタリアのオリーブ油ガイドブック「フロレスオレイ」では国内トップの評価を得ている。14年10月には約2トン収穫し、オイルを120㎏生産した。 
 辻製油グループのうれし野ラボは、1月新発売の「フレーバーオイル」シリーズ4種をアピールした。同シリーズは、料理の仕上げにひとふりするだけで家庭で本格的な味を楽しめる。展示会への出店で引き合いが増えているという。
 
 海外パビリオンのスペインブースに出展したNunez de Prado社はアンダルシア地域に位置し、700haの農園を所有している。欧州、米国、アジア各国に輸出しており、今年は日本をターゲットとする。1795年からの歴史を持つ伝統的な製法が特徴。
 南アフリカブースWillow Creek社は南アで最大のオリーブ油メーカーの一つで、2002年に搾油を開始し「Willow Creek」ブランドを立ち上げた。現在は260haの農園に20万本のオリーブの木を所有する。主力のEXV「Directors' Reserve」のほかフレーバーオイルなど多彩なラインナップを揃え、世界的なコンテストでの受賞歴も持つ。
 トルコブースには小規模農園からの出展も目立った。ポイラズジャン食品産業は、年間500トンほどの生産能力で、イズミールを産地とする。日本での取り扱いはこれからで、輸出は中国、ロシア、ブルガリアに行っている。最新のラボを所有し、国際基準を満たす品質管理をアピールした。
 チュニジアブースでは大松商事が無農薬でチュニジア産100%の「Sofra」ブランドを紹介した。原料オリーブ4品種の配合比率を変えた風味や安定性の異なる5種のEXVと7種のフレーバーオリーブ油を揃えている。酸度は0.1~0.4以下で、栽培からボトリングまで自社で行い、各種認証を取得している。
 
 同時開催された「和食産業展2015」では国内油脂メーカーも出展した。昭和産業は和食の代表とされる天ぷらをメインテーマに提案を行った。機能性の天ぷら粉「天ぷら職人」や業務用の炒飯油、家庭用の「お釜にポン」、大豆油などを紹介し、試食では天丼を振る舞った。また、来場者の中には海外での使用を希望する声も多く、同社の輸出向け製品や中国における事業を紹介した。
 竹本油脂は、日本農産加工のヨード卵光とコラボしたゴマ油の「太香」「太白」や、京都料亭の瓢亭」の高橋シェフとのコラボでゴマ油を紹介し、ステージ講演も行った。3月中旬以降には、高橋シェフとのコラボで生まれた「柚子あぶら」を、稀少品のため限定本数で楽天市場に限り発売する。
 不二製油は、USS製法のプレミアム豆乳「美味豆乳」を紹介した。料亭「鈴なり」の村田明彦店主によるセミナーでは、タコの煮物のメニューを紹介し同品の利用方法を伝え、ブースでは試飲も行った。