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環境展示会「エコプロダクツ2014」が開催

 一般社団法人 産業環境管理協会と日本経済新聞社は、12月11~13日の3日間、東京ビッグサイトにおいて「エコプロダクツ2014」を開催した。合計来場者数は16万1,647人を記録した。
 味の素グループは、J-オイルミルズのオリーブオイルソムリエ水野勢技世さんによるステージ発表を行い、オリーブオイルの品種による風味の違いや産地の状況を紹介した。参加者はEXVオリーブ油、ピュアオリーブ油などの試食を通して風味の違いを堪能し、適した調理メニューを学んだ。J-オイルミルズの展示ブースでは、フィルム素材を石油由来から植物原料の「バイオマテックPET」に変更したUDエコパウチや、分別できる紙タイプのエコパックスなどを紹介し、包装容器の軽量化などをアピールした。さらに、大豆の搾油工程を例に取り、副産物がすべて有効利用されていることを紹介した。大豆のまめ皮の飼料利用や、脱ガム工程で発生するレシチンの製品化、脱酸工程における脂肪酸利用、脱色工程における廃白土のたい肥利用、脱臭工程におけるビタミンEの利用などを紹介し、各工程の実際のサンプルを展示した。来場者からは想像以上の副産物利用に対して驚きの声も多かったという。
 花王は、昨年リニューアルした「キュキュット」の泡切れデモを行い、すすぎの速さによる20%の節水効果をアピールした。また、14年8月に発表した藻類の研究成果を紹介した。従来の洗浄成分はパームヤシ由来だが、同社は資源を後世に残すという観点で天然系の原料ソースの研究を活発に進めており、これまで自然界で得られていなかった洗剤に必要な炭素数12の中鎖脂肪酸を多く蓄える株を藻類の中から発見した。これにより、天然系でかつ食料と競合しない原料ソースから中鎖脂肪酸を効率的に多く発生させられる可能性を見出し、2050年に起こるとされる食糧問題を前にしても洗浄の文化を提供できるとして、会場では力強い説明がなされた。
 ライオンは、一日の時間の流れを表したブースにおいて、毎日の暮らしの中でのエコを紹介した。液体洗剤「トップNANOX」のすすぎ1回による年間9,600Lの節水効果や、15年1月新発売の台所用洗剤「CHARMY Magica」のペットボトル容器の再利用や油切れの良さによる時短・節水効果などを紹介した。また、ハンドソープの「キレイキレイ」はつめかえパウチによるごみの量の削減ができ、粉末洗剤の「トッププラチナクリア」は植物原料で大気中の二酸化炭素量を増やさない。「お風呂のルック」は、素早い泡切れによる節水が可能で、「防カビくん煙剤」は銀イオンでカビを防止して掃除の回数を減らす。各コーナーでは工夫を凝らしたボードが設けられ、来場者は楽しみながら生活の中でのエコを実感していた。