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花王が新ブランド「SOFINA iP」を発売

 花王が8月26日に開催した「SOFINA新製品発表会」の第二部においては、ソフィーナ事業グループリージョナルブランドマネジャーの村田真実氏が新製品について説明した。新ブランド「SOFINA iP」は、「美活パワームース」と「クロロゲン酸美活飲料」の2品を展開する。同社は「SOFINA iP」を化粧品事業の新たなステージを担う第一弾のブランドと位置づける。

 高濃度炭酸泡の美容液「美活パワームース」は、基本のお手入れを土台から変える、土台美容液という新しいカテゴリーの提案で、従来の化粧水、乳液に加えて毎日の基本のお手入れとして使用できる。炭酸には目に見える1~2mmのミリバブルと呼ばれる大きさの泡と、ミリバブルの1/100以下で肉眼で見ることがほとんどできないマイクロバブルと呼ばれる泡があるが、同社の最新技術は炭酸泡をマイクロバブル化することに成功した。これによりミリバブルのように泡と泡がくっついて大きくなり弾けてしまうことを防ぎ、液の中に炭酸を閉じ込め炭酸濃度を高く保つ。また、大変微細なため肌との接触面積を広く持ち、より効果的に肌に浸透させることができる。
 「クロロゲン酸美活飲料」は、自ら美しくなろうとする力に着目した美活飲料。技術の核となるクロロゲン酸は、コーヒー豆から抽出する植物ポリフェノールの一種で、このたび同社が使用するこだわりのクロロゲン酸は焙煎ではなく生のコーヒー豆からカフェインを除去しながら抽出し、非常に高潤質となっている。クロロゲン酸の力を最大限活かすためにはカフェインを除去することが必要な一方、非常に難易度が高いが、同社はこの抽出方法で方法特許を取得している。一本当たりレギュラーコーヒーの2.5倍のクロロゲン酸を含有する。また、一般的な美容飲料の飲用率は8%と非常に低く、飲んでいる人でも満足の実感が得にくいことがよくあるため、同社は同品が必要な人を見極め、その人々の十分な満足度を目指した。その結果、女性の14%がこのクロロゲン酸美活飲料を必要としていることがわかっており、村田氏は「身体の疲れや精神的なストレスなどで、美の活力、自ら美しくなろうとする力の低下している女性こそ飲んでもらいたい」とターゲットを明確にしている。販売形態は10本1セットにこだわって販売する。

 「SOFINA iP」は、11月に東京・銀座にオープンするソフィーナ初の旗艦店「SOFINA Beauty Power Station(ソフィーナ ビューティパワーステーション)」にて先行発売し、16年1月からは全国の百貨店で展開していく予定だ。ビューティパワーステーションでは、消費者一人ひとりに対して最適なお手入れの提案やスキンケアレッスンを行い、定期的にワークショップも実施する。レッスンに先立ち、同社独自のセラミド研究を応用した最新の肌解析技術を用い、セラミドの量のみならず質も分析する。ビューティパワーステーションで採取した細胞は同社の解析化学研究所に送り、専門の研究員が分析し2週間後に結果を戻す。
 最後に村田氏は、「ソフィーナは1982年に発売して今年で33年を迎える。今後30年先に向けた新たなステージを築く第一歩が本日紹介したソフィーナiP、そしてビューティパワーステーションの取り組みとなる。16年秋には、中核ブランドの刷新を予定している。またこの改革は、日本のみならずアジアでも展開していく」と、同社の化粧品事業の展望を語った。