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理研農産化工の16年3月期業績は黒字転換

 理研農産化工は5月23日、2015年度業績について発表した。16年3月期の連結業績は、売上高250億5,600万円(前年比95.7%)、営業利益7,700万円(同2億9,100万円増)、経常利益1億6,700万円(同3億4,400万円増)、当期純利益8,500万円(同2億3,300万円増)となり、売上減少だったが黒字決算に転換した。
 前期に赤字転落した原因は、一番の利益商品と位置づけていた、食用油の30%強を占めていた家庭用油と、小麦粉の30%を占めていたミックス粉が、ともに赤字商品に陥落したためだった。15年度はこの採算改善に一点集中で取り組んだ。
 家庭用油では、オリーブ油等の需要は増加しているが、キャノーラ油や大豆油を主力とする同社は変化への対応が遅れ、採算が悪化していた。しかし、量販に重点を置いてきた販売施策の抜本的な手直しと、ボトリングラインの合理化を徹底し、製造前工程のコストダウンに取り組んだ結果、食用油部門は15年度下期より13カ月振りに黒字に転化した。
 厳しい経営環境下であったが、かつて同社の土地だった福岡工場の南隣接土地5,000坪をヤマエ久野より買収することを決定した。敷地内に建っている1,200坪の倉庫を活用するのが目的。
 経営改善2年目の取り組みの第一は、経常利益を7億円まで回復させることにあり、平成29年3月期の計画は売上高250億円、経常利益7億円、純利益5億円を見込んでいる。