• 企業

キユーピーが“白い卵メニュー”の提案を強化

 キユーピーは12月15日、東京・渋谷のカフェレストラン「エムナチュール」において、白い卵メニュー試食体験会を開催した。同社は外食向けに“白い卵メニュー”の提案を強化していくとしている。提案強化にあたり、2017年2月には業務用の新商品3品を投入し、年々規模が大きくなり注目度が高まりつつある“イースター”商戦を、“食”の面から盛り上げていく考えだ。

 同社の黄身も白い卵「ピュアホワイト」の開発は2003年に遡る。全卵を使用して白いカステラを作りたいという業務用ユーザーからの要望に応える形で開発が始まった。養鶏場・飼料メーカーに協力を仰ぎながら、鶏の飼料を工夫することで、黄身まで白い卵が完成した。通常の鶏卵では、黄身の色を鮮やかに黄色くするため、飼料にはマリーゴールドやパプリカを使用するが、白い卵ではそれらを米やきびなどに替えているという。これにより黄身が白っぽくなり、さらに過熱によって褪色する。栄養価は通常の卵と変わらないが、風味は白い卵の方があっさりするという。

 新商品3品のうち、「ピュアホワイト(ホール)HV」は、2011年に発売した商品の容量を使い勝手の良い半分にした殺菌凍結全卵。
 「冷やしてかためるホワイトプリンベース」は、ピュアホワイトの卵黄のみを使用した白いプリンベースで、牛乳を加えて冷やし固めるだけで、手軽にもっちりとした食感の白いプリンが作れる。また、牛乳の代わりにジュース等を加えることで、素材の色を生かしたカラフルなプリンも手軽に楽しめる。
 「スノーマン とろっと名人 ひらけオムレツ(ホワイト)」は、半熟状の卵を包み込んだ白いオムレツで、温めても固まらず、とろりと流れ出る半熟状の食感が楽しめる。

 試食体験会では、白いベースにソースの彩りが映える「真っ白なシーフードオムライス 明太子ソース」など、新商品を使用した料理・デザートが振る舞われた。現在は、技術力の高いシェフなどが揃うホテルや洋食店などでの採用が多く、通常のオムライスと比較して注文が多かったり、風味を気に入ってリピーターが出たりと、販売の手応えが寄せられている。今回の新商品の拡張は調理の手軽さも1つの特長としており、今後は外食店全般への拡大を図っていく。