• 新製品

太田油脂が「マルタ」のえごまオイルから8品を新発売

 今年4月で創業115年を迎え、わが国で初めて食用のエゴマ油を開発した太田油脂は、今春、えごまオイルのパイオニアとして、拡大する市場をさらに活性化させるべく、業界最大規模となる新商品8点を発売する。それに先駆けて3月23日、東京・大手町の「玄米カフェ 実身美(サンミ)」において、「プレミアムオイルコレクション2017 Spring」と題した新商品発表会&試食会を行った。

 始めに太田健介社長が挨拶に立ち、エゴマ油の最近の市場動向と同社のえごまオイル「maruta(マルタ)」ブランドの取り組みについて説明した。太田社長は、同社の沿革やエゴマ油の特長について紹介しつつ、引き続き消費者の油への高い関心が続いているとの認識を示した。また家庭用の市場規模に関しては、同社推定のココナッツオイル、アマニ油、エゴマ油で構成されるプレミアムオイルのカテゴリー推移を示しながら、「2014に90億円規模だったものが、2015年に260億円、そして昨年2016年は145億円ということで、若干2015年から16年には落ちたが、やはり14年比で比べると160%くらい市場が伸びてきた」と説明した。また数量については、「12年頃からこつこつと増えてきて、15年、16年、そして今後も伸びていくと我われとしては予測している」との見通しを示した。エゴマ油に関する同社の調査では、認知度は2014年の57%に対して、2016年には92%にまで上った。
 同社は2年前から女優の岡江久美子さんをイメージキャラクターに起用しているほか、全国5都市で食に対するアンテナの高いオイルパートナーを立て、料理教室や勉強会などを開催し情報発信している。このほか、一般消費者向けのイベント開催、外食メニューへの導入、研究機関との連携、病院施設での推薦、店頭アピールなど、こつこつと活動の幅を広げている。

 今回の新商品8品のうち、5月下旬発売の「毎日えごまオイルドレッシング」3品は、えごまオイルがサラダに最も使用されていること、また、食の最新トレンドが集まるアメリカではドレッシングにおいても小袋が主流であることなどを取り入れた。3品とも小袋タイプのドレッシングで、手間なく美容習慣を続けたい30~40代のアクティブウーマン層をメインターゲットとしている。栄養機能食品(n-3系脂肪酸)で、1食分で1日分のオメガ3を摂取できる。「カムカム」「黒酢」「ゆず」の3品を揃え、いずれもグルテンフリーとなっている。
 同じく5月下旬発売のブレンドオイル2品は、健康オイルユーザーがえごまオイルを試すきっかけを作ることをコンセプトに開発した。同社のクセのないえごまオイルの特長を活かし、おいしさのあるオイルをブレンドした「えごま&アーモンドオイル」「えごま&オリーブオイル」の2品で、いずれも栄養機能食品(n-3系脂肪酸)、酸化防止剤無添加となっている。
 さらに、原料産地に関する消費者からの問い合わせが多くあることを受けて、2015年10月に続き、稀少な国産えごまオイルを使用した「PSO国産えごまオイル凛」と、「国産えごま味噌ディップ凛」を4月3日に通信販売限定で新発売した。新商品「毎日えごまキャンディ」もあわせて、50~70代のアクティブシニア層をターゲット販売していく。既存品では、消費者の声を活かした取り組みとして、「えごまオイル180g」において、開栓が簡単で液ダレしにくいキャップにリニューアルした。

 このほか同イベントでは、麻布大学生命・環境科学部食品生命科学科の守口徹教授が登壇し、脳機能の維持に関する内容を中心に、n-3系脂肪酸の食品からの摂取が非常に重要であることを解説した。また、会場である「玄米カフェ 実身美(サンミ)」のオーナーであり料理研究家の大塚三紀子氏が、「マルタ」のえごまオイルの食生活への取り入れ方や、新商品を使用したレシピについて紹介した。