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JOOTAがオリーブ油テイスター養成講座

日本オリーブオイルテイスター協会(JOOTA)は8月2~5日、セルバンテス文化センター東京でオリーブオイルテイスター養成講座を開催した。国際オリーブ協会(IOC)協力のもと、IOC規定に則ったテイスター養成のための教育プログラムで、今回はスペイン・アンダルシア州政府農業・漁業・農村開発省に勤務し、テイスターパネルや農業食品分野の研究所の監査役も務めるヨランダ・アビルス・モラ氏を講師に行われた。
 受講者は、国内のオリーブ生産関係者や製油業界、輸入業者、シェフ、FIFAワールドカップのテーマソングにも携わったことがある歌手など様々だ。オリーブ油に関する概論や規定、国際的なスタンダードであるIOCの基準に基づく化学分析や官能検査、テイスティング方法などの技能や知識を学んだ。講師のヨランダさんは「オリーブ油の生産国には品質管理に関する法規制があるが、非生産国はそこまで進んでいない。日本にもオリーブ油の品質に関して、熟知し訓練された人が必要」との考えを示した。
 また、8月5~6日には、これまでに養成講座を受講し、トレーニングを積んできた人向けに、オリーブオイルの官能検査のためのテイスティングトレーニング講座も開かれた。IOCの能力試験のサンプルを使用し、人間の感覚や官能検査の誤差を補うシステム、その誤差を考慮した上でメーカーにおける商品パッキングの選択など、緻密な計算と培われてきた研究のもとに構築されている官能検査の奥深さと真の姿を知ることができる内容も教示された。
 オリーブ油への関心が高まる中、JOOTAは国際水準に準拠したオリーブ油専門家の育成を進めていくとともに、オリーブオイルテイスターの活躍の場を広げ、わが国のオリーブ油の品質向上や文化の発展に貢献していく考えだ。