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南半球産オリーブ油コンテストが大阪で初開催

イタリアの国際見本市専門外社であるヴェローナ見本市は9月11~15日、大阪市で「ソルドーロ南半球国際オリーブオイルコンテスト2017」を開催し、同15日にリーガロイヤルホテル大阪で記者会見し、コンテストの概要や総評を説明するとともに、受賞オイルを発表した。
 ヴェローナ社は世界最大のイタリアワイン国際見本市「ヴィニタリー」をはじめ、農業・農産物セクターの見本市を数多く手掛けている。同社が毎年春に開催する国際農産物見本市「ソル&アグリフード」のプレイベントとして「ソルドーロ国際オリーブオイルコンテスト」を行っており、2014年9月には南半球で生産されるオリーブ油を対象にした「ソルドーロ南半球国際オリーブオイルコンテスト」をチリで初開催し、15年南アフリカ、16年豪州と毎年9月に南半球の産地を巡る形で行ってきた。収穫期が北半球とは逆になる南半球産にとって不利にならない、最適な時期にもうひとつのソルドーロというわけだ。4回目となる今年は、大阪国際経済振興センター(インテックス大阪)が主催する「オリーブオイル関西 国際商談専門見本市」(10月11~13日既開催)のプレイベントとして大阪市で初開催された。
 会見でははじめにヴェローナ見本市のバーバラ・ブラゼヴィック取締役が「ソルドーロ国際コンテストは国際的なバイヤーに高品質なブランドの証として認識されている。日本は食品の品質や健康に深い配慮をされる国ということもあり、インテックス大阪とのコラボに至った。日本は北半球に位置するが南半球のオペレーターにとっても最適な地。使命感を持って仕事をしており、受賞オイルや受賞企業に対して、国際市場における販売価値を高められる一連のツールも備えている。『オリーブオイル関西』に受賞者に参加してもらうのもその一環である」と大阪で開催した背景や狙いを説明した。
 コンテストの総評や受賞オイルについては、マリーノ・ジョルジェッティ審査委員長が発表した。今回は、南アフリカやチリ産を中心に、豪州、アルゼンチン、チリ、ウルグアイから計42品がエントリーし、フルーティさの度合いによって、ライト、ミディアム、ストロングの3つのカテゴリーを設け、金・銀・銅賞を選定した。4位以下にも90点満点中70点に至ったものについてはスペシャルメンション賞を各7品まで授与している。金賞は、ライト部門「MORGENSTER」(MORGENSTER ESTATE社、南アフリカ)、ミディアム部門「LONGOVILO FRUTADO MEDIO」(MONTE LOS OLIVOS社、チリ)、ストロング部門「TRILOGIA」(TRILOGIA社、アルゼンチン)となった。ジョルジェッティ氏は「ヴィンテージ(その年)によるし、生産者がプロ意識を持って取り組んでいるかによるが、多くの部分は天が与えてくれるもの次第。しかし、恵まれていると思うことは、この状況の中で世界で最高のオイルが集まった」と素晴らしさを表現した。