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カナダ大使館が植物由来たん白産業セミナーを開催

 カナダ大使館は11月19日、植物由来たん白(プロテイン)産業セミナー及びネットワーキング・レセプションを開催した。セミナーでは、カナダの植物由来たん白分野の最新動向や、カナダへの投資・ビジネスチャンス等について紹介した。

 はじめに、カナダプロテイン産業協会のフランク・ハート理事長が、同協会についての紹介や、10年後のビジョンについて講演した。
 ハート氏は、「カナダとしては、植物性たん白質の開発、そして生産についてリーダーになっていきたいと考えており、経済成長についても達成していきたい。植物性たん白質の世界のニーズに応えていきたい。なぜこのようなことを行っているのかと言えば、2050年までに、この植物性たん白質が、世界のたん白質市場の1/3を占めると言われているからだ。カナダはそれに準備ができていなくてはいけないし、様々なことを供給することができると思っている」などと語り、カナダの国際市場における優位性などを紹介した。
 カナダでは現在、キャノーラや豆類などの主要作物から、年間約1,200万トンの植物性たん白質を生産しており、今後は高品質の植物性たん白質製品と関連原料のグローバルな主要供給源となり、また持続可能で二酸化炭素を排出しない農業生産の世界的リーダーとなるべく、6億カナダドルの戦略的投資を行っていくとした。この実現に向けて、種子中たん白質の品質と収穫高の向上や、たん白質分離物の生産拡大、用途の開発、新しい国際市場やパートナーシップの開拓などに取り組んでいくとした。

 続いて、カナダ連邦・州政府のジャスティン・スガワラ氏がカナダへの投資の利点について、アルバータ州、マニトバ州、サスカチュワン州のそれぞれの地域の代表が、カナダにおける植物性たん白質事業の最新の研究開発の取り組みについて、アルバータ大学のリンユン・チェン教授が「植物性たん白質の構造・機能特性および付加価値のある応用」について、それぞれ講演した。