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日本水産とAuBがEPAと腸内細菌の関係を検証

 日本水産とAuB(オーブ)は9月15日、オンライン上で「ニッスイ×AuB神野大地選手コンディション向上プロジェクト」について共同記者会見を開催した。
 記者会見は2部構成となっており、1部ではプロジェクトの概要や途中経過などを紹介。2部では、日本陸連科学委員会の杉田正明委員長(日本体育大学体育学部教授)が、EPAがアスリートに及ぼす効果について講演した。
 記者会見の冒頭、日本水産の関口洋一常務は、EPAの効果について「非常に多岐にわたっている。血中中性脂肪低下と心臓病リスク低下は循環器系への効果で一番中心的な効果である。少し変わったところでは、加齢黄変変性、目に対する効果や脳機能、抗うつや中枢神経への効果も示唆される」と説明した。
 AuBの冨士川凛太郎取締役が両社によるプロジェクトの概要とその進捗について報告した。プロランナーとして活躍する神野選手の血中EPA濃度(EPA/AA比)は0.6~0.8、通常のアスリートの平均0.4と比べて非常に高い。腸内細菌の一種の酪酸菌は、プロのアスリートで10%程度に対して、神野選手は最大20%以上あり、腸内環境が非常に良いことが分かった。今後は、血中EPAや腸内細菌が日々の変動要因について明らかにすることで、神野選手のベストコンディションを引き出すための条件を見出す考え。