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界面工第66回総会で鳴瀧新会長が就任

 日本界面活性剤工業会は4月20日、パレスホテル東京において第66回定時総会を開催した。今期は役員改選期にあたり、会長に鳴瀧英也氏(三洋化成工業・取締役常務執行役員)、副会長に前田一仁氏(日油・取締役常務執行役員)、千葉弘之氏(ライオン・執行役員、ライオン・スペシャリティケミカルズ・代表取締役社長)がそれぞれ新たに就任した。
 総会後の懇親会で冒頭挨拶を行った鳴瀧会長は、はじめに同月14日に発生した熊本地震で被災された方へのお見舞いや被災地の一日も早い復興の祈念を表明した上で、第66回総会が滞りなく終了したことを報告した。また、「わが国の経済情勢は、平成27(2015)年の前半は前年の26年に引き続き回復基調にあったが、後半からはやや停滞感が感じられた。それに加えて中国経済の減速も重なったが、日本の界面活性剤の市場は底堅く、平成27年は前年とほぼ同等の実績をあげることができた」と述べた。2015年の全界面活性剤の生産数量は前年比98%の110万6,056トン、出荷数量は同99%の89万5,972トン、出荷金額は同99%の2,633億1,100万円となった。その底堅さの要因として「私たちが製造販売している界面活性剤は、一般の家庭で使用される日用品の成分だけでなく、すべての産業においての工程用薬剤、配合原料として使用されているので広い用途がある。すなわち界面活性剤の市場は日本経済の動向と強く連動しているものと思われる」との見解を示した上で、今後の界面活性剤工業の発展に向けては「日本国内では機能性をより高めた付加価値の高い製品の開発・販売が必要である。また、販売数量の増大と事業の成長を目指して、アジア圏での経済発展に貢献する企業活動も従来に増して推し進めていく必要がある」との考えを示した。
 一方、今年度の界面工の活動方針については、1)国内外の化学物質管理制度への確実な対応、2)安全の確保への取り組み、3)情報収集の強化と情報の効率的な共有化を挙げた。鳴瀧会長は「当工業会はわが国の産業の一端を担う工業会として力を尽くしてきた。平成27年度は相応の実績をあげることができたと思っている。平成28年度においてもさらに発展できるよう微力ながら努めていく」と述べ、挨拶を締め括った。