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日本モンサントが「アジアにおける農業バイオテクノロジー」のセミナー開催

日本モンサントは2月29日、東京・八重洲ベルサールにおいて「アジアにおける農業バイオテクノロジー:最新の動向」と題するセミナーを開催した。講師を務めたのは、モンサント・カンパニーの規制政策・学術部長でアジア担当のハービーL・グリック氏。
 日本モンサントの山根精一郎社長が、アジアの人口増と将来予測される食糧問題に対して遺伝子組み換え技術が果たせる役割について語った後、グリック氏は、アジアにおける遺伝子組み換え作物について報告した。中国については「中国ではBt(害虫抵抗性)ワタが390万ヘクタールで栽培されており、700万人の農業生産者が遺伝子組み換え種子を導入している。約10%の収量増が実現している。また殺虫剤の使用量は60%削減され、ヘクタール当たり220ドル(約1万7,600円)の収入増が図られた。また、ウイルス抵抗性パパイヤが広東省で5,300ヘクタール栽培されている。Btポプラも500ヘクタール栽培されている」と述べた。
中国では現在、Btコメとフィターゼ(フィチン酸分解酵素)含有トウモロコシがすでに安全性認可を受けており、各省ごとの品種栽培認可が申請されている。「中国では、商業栽培を行うには国の安全性認可に加えて、品種ごとの試験栽培の認可が必要とされている」(グリッチ氏)という。また「中国のGM技術への研究開発投資は、米国に次ぐ世界で2位になっている」とグリック氏。
 インドではBtワタの栽培がすでに10年の経験を持っており、1,060万ヘクタール、全体の88%に達している。収量は以前の302kgからBtワタ導入により517kgへと伸びている。この収量の伸びについて、グリック氏は「Bt遺伝子による殺虫効果と、単収の高い優良品種への切り換えによる効果」としている。