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Jーオイルミルズが決算発表記者会見
増収増益も計画下回る下方修正の厳しい決算

J-オイルミルズは5月10日、本社会議室において平成24年3月期の決算報告記者会見を開催した。同社の3月期連結決算は、売上高1,810億1,700万円(前期比105.2%)、営業利益46億9,900万円(同110.3%)、経常利益46億7,200万円(同110.5%)、当期利益26億2,900万円(同146.4%)と、増収増益となったが、松居伸一専務は「昨年のスタート時には73億円の営業利益に目標を置いていた。第3四半期の決算発表時に53億円と下方修正した。そして今回は46億円と下方修正も下回った。営業の責任者としては非常に残念であり責任を感じている」と語った。「原料、ミール、油のオペレーションは大体うまくいったと評価している。大きなギャップがあったのは油脂の販売価格。冒頭の計画よりもミールは悪化し、原料も高騰した。大豆の歩留りも悪化した。原油高で包材等の資材も上昇で油の負担コストが上がった。4月の段階で斗缶で500円の値上げをお願いし300円まで達成したが200円を積み残した。年末からは油の価格もデフレ状況とシカゴ相場の下落で軟化した。需要も減少して油価が引っ張られた。年明け後も53億円を目指して努力したが本日の結果となった」と述べた。原料が再び高騰していることから、4月に打ち出した300円の斗缶値上げを5月中に実勢化し、「ミールの商売に見通しがつく6月初めには、再度値上げをお願いせざるを得ない。営業はすでに6月以降の値上げについてお客様にはご説明させて頂いている」と語った。
 スターチ部門とファイン部門については、中園直樹専務が「高付加価値品は健闘したが、タピオカ澱粉と糖化用スターチが伸び悩み、全体では販売数量、売上高とも前期を下回った。コーンとタピオカの価格が高騰しており、価格是正を進めたい。米飯改良剤のアミコートは順調で、コンビニや中食で伸びている。ビタミンK2は米国向けが好調だが円高で価格対応せざるを得なかった。今年はコーシャ認証を4月に取得し、年内にもハラル認証を取得する」と報告した。