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味の素が2013年春季新製品を発表、
ネットスーパーと連動しネットとリアルを融合

 味の素は1月10日、東京・港区の品川プリンスホテルにおいて2013年春季新製品試食説明会を開催した。
 横山敬一取締役専務執行役員(食品事業本部長)は、「FOR ONE, ONE FOR ALL」をスローガンに「生活者一人一人、お店一店一店に密着して、色々な声を企業活動に活かし、市場を掘って掘りまくることを世界中で展開していきたい。ネット社会が拡大し、スマホが携帯販売の7割を占め、様々なかたちで活用されている。eコマース(電子商取引)市場も大きく成長する中で、特にネットとリアルの融合が大きな焦点になっている。生活者と対話して、そこから信頼感を醸成し、共感を得ながら深くファン作りを進めたい」と語った。
 具体的な施策として、ライフタイムバリュー(LTV)マーケティングの強化や、年間約2,000万人が訪れる「レシピ大百科」を核としたファンサイト「AJINOMOTO PARK」を昨年から展開している。今新たに年4月中旬から、ネットスーパーと「レシピ大百科」をつなぐ新サービスサイト「ぴったりレシピ」を開設する。ネットスーパーサイトと「レシピ大百科」の約1万レシピをリンクさせ、レシピの検索後、そのままネットスーパーで材料を購入できる食品業界初のサービスサイトだ。より便利な買い物や家庭での料理を楽しめるという消費者利点に加え、調理機会の拡大を図ることは調味料メーカーにとって大きなメリットにもなる。4月のスタート時点ではネットスーパー20社が同サイトに参加する予定となっている。
 外食需要家向けの「味の素kk業務用商品サイト」など業務用のネットワーク強化も図っている。また、全国9,000店舗の商圏情報を活用し、店頭における販促活動企画を躍動的に実施する取り組みも進めている。
 2013年の春季新商品で注目されるのは、「Cook Do 今日の大皿」シリーズの全国展開だ。身近な肉や野菜を使用し、フライパンでさっと炒めたり、煮たりするだけで、簡単に和風・洋風のメインおかずが作れるメニュー用調味料として、昨年8月に4品を首都圏先行発売したが、さらに3品種を追加して全国発売に踏み切る。
 試食会場にはJ-オイルミルズも出展し、「AJINOMOTO」ブランドの食用油や「ラーマ」ブランドのマーガリンを提案した。春季の食用油新製品では、風味付け等の用途を提案する風味油と、おいしさや経済性に加えて栄養機能食品(ビタミンE)という明確な健康価値を持つ調合ごま油を発売する。「AJINOMOTO オリーブ&ガーリック フレーバーオイル」(70g)は、少人数家族にも使いやすい“ちょっとdeちょうどいい!”シリーズとして、風味付けや炒めもの、焼きものなどに、ひと振りでオリーブ&ガーリックの本格風味が楽しめる。「AJINOMOTO 健康 調合ごま油」(70g、180g、340g)は、ビタミンE配合の健康的な調合ごま油で、コレステロールもゼロ。加熱してもごま油の香り、風味がしっかり残るのが特長だ。
 また、マーガリンでは「カルピスソフト」を発売する。カルピスの爽やかなおいしさを楽しめるファットスプレッド(加糖)で、トーストしていないやわらかい食パンにたっぷりつける食べ方やお菓子作りなどのアレンジを提案する。事前の消費者購入意向調査や小売流通からの評価も高く、会場でも注目を集めていた。