かどや製油が食品ゴマ製品全般で価格改定
大幅コスト増を受けて6月1日から10%以上の値上げ
posted on : 2013.04.17
かどや製油は4月16日、都内で会見し、食品ゴマ製品全般について、6月1日出荷分より10%以上の価格改定を実施すると発表した。
同社は食品ゴマ原料としてアフリカ産と南米産を使用しているが、そのうちアフリカ産のドル建て価格は、前年までの1,300~1,500ドル/トンから1,900ドルに上昇、現在では2,100ドルを超えている。さらに、為替相場は80円前後から100円をうかがう水準となり、輸入原料価格は大幅なコストアップになっている。こうした原料環境から、5月より価格改定を実施するゴマ油製品に続き、食品ゴマ製品全般についても6月1日出荷分より10%以上の価格改定を行う。炒りゴマ、すりゴマ標準品で1kg当たり50円以上の上昇が見込まれる。
また、収穫期を迎えた南米パラグアイ産は、「当初3万トン程度の生産が見込まれたが、現状では2万トンも危うい」(水戸優副社長)状況で、直近の現地サプライヤーの唱え値は2,300~2,400ドルに達しており、取引は成立せず睨み合いの様相という。中米のグアテマラ産についても2,200ドル程度の高値。アフリカ産の食品ゴマグレードは、ナイジェリア産など秋の収穫を待つことになる。
今回の価格是正については、「すでに(昨秋収穫の)アフリカ産が入ってきており、そのコストアップが大きく、価格是正をお願いせざるを得ない」(佐野雅明常務)ためで、夏場以降に入荷予定の主要産地である南米産が2,300ドル超という状況が続けば、さらなる値上げを打ち出す可能性もあるとしている。