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昭和産業が経営概況を報告 
新ブランドメッセージ「穀物ソリューション・カンパニー」を制定

 昭和産業は2月7日、東京・お茶の水の銀座アスターにおいて油脂・食品記者との会見・懇談会を開催した。岡田茂社長は、第3四半期の業績概況やこのほど新たに制定したブランドメッセージについて説明した。
 まず、第3四半期連結累計の決算内容について岡田社長は「売上高は1,861億400万円で前年比8.1%増、営業利益は73億100万円で同11.5%増、経常利益は80億8,300万円で同13.7%増、純利益は55億4,200万円で同17.7%増という結果で、増収増益を果たすことができた。販売数量の面では、製粉事業、油脂事業、ぶどう糖事業、飼料事業が前年を上回ることができた。一方、家庭用の食品事業は消費者の節約志向の影響もあり前年を下回った。しかし、グループ全体での販売数量は前年に比べると4.5%伸ばしている。販売価格面は、穀物相場の高止まりや為替相場の円安の影響により、前年を上回る傾向にあった」と総括した。
 通期の連結予想は当初から変更はなく、売上高2,400億円(前年比5.2%増)、営業利益85億円(同6.0%増)、経常利益88億円(同1.1%増)、当期純利益50億円(同6.8%増)としている。
 また、同社創業日である2月18日を機に、新たなブランドメッセージとして「穀物ソリューション・カンパニー」を制定する。岡田社長は「昭和産業がどんな企業なのか、お客様にご理解を頂くとともに、社員一同が意識の基盤となるものを作れないか、かねてより考えていた」という。これまでも同社のキャッチコピーはあったが、「農産報国」「粉と油の昭和産業」「大地の恵み」など川上をあらわした表現や「食のトータルプレゼンター」、そして近年の「日本をおいしくするSHOWA」のように川下寄りのものだった。
 「当社の特徴は、小麦、大豆、ナタネ、トウモロコシといった多種多様な穀物を多量に取り扱っていることにあり、その扱い量は食品メーカーとして日本一である。当社の事業形態を考えると、穀物というプラットフォームの上に、製粉事業、油脂事業、ぶどう糖事業、家庭用食品事業、飼料畜産事業それぞれが乗る構成をしている。このことから他に類を見ない、粉と油、粉と糖化製品、たん白と粉など複合形のソリューションでお客様の課題解決を提案できる」と岡田社長。そこで、新ブランドメッセージには「穀物を通して様々な問題を解決し、新しい活動の可能性を開き、社会とお客様に貢献する」思いを込めた。
 4月からの新年度には「中期経営計画12-16」後半3カ年のフェーズ2に入る。新ブランドメッセージは「これをまさに推進する力になると信じている。お客様に選ばれ続ける企業、社員が誇れる会社を目指すために、旗印となるメッセージを発信していきたい」と岡田社長は語った。

 なお、本誌2013年3月号では、原料状況、油脂部、食品部概況についても紹介する。