日清オイリオグループが政策説明会を開催
posted on : 2014.03.10
日清オイリオグループは3月6日、東京・台場のグランパシフィックLE DAIBAにおいて「日清オイリオグループ政策説明会」を開催した。量販店を中心とした全国の主要取引先を対象に2014年度の家庭用・業務用チャネルにおける商品政策を説明するもので、全国のバイヤーや惣菜売場担当者など約150社300名が来場した。
説明会の冒頭挨拶を行った今村隆郎社長は「今年も3月に入り、日本の景気も少しずつ明るさを取り戻してきている。15年以上続いてきたデフレからの脱却もようやく明るい兆しが見え始めている。円安、株高で昨年来、消費環境は良くなってきているが、まだ国民の8割の方が景気の回復の実感がないというアンケート結果も出ている。一方で、株高による資産効果があり、高額商品も売れ始めている。生活者の節約志向はまだまだ続きながらも、高額商品といわゆるコモディティ商品の二極化が消費環境で今、進んでいるのではないかと考えている。その中で、生活者が求める価値を創造していくことが製油メーカーの役割であろう。国内の消費を取り巻く環境は、少子高齢化や社会環境の変化、ライフスタイルの変化、さらに4月から消費税増税がスタートし、生活者の意識が大きく変わってくる。その中で、生活科学研究室での研究成果や各種調査から、これからの生活者の消費に対するトレンドを分析しながら提案をしたい」と述べた。
そのひとつは商品である「モノ」、2つめはメニューや食シーンを提案する「コト」、そして3つめが情報発信の場である「売場づくり」だ。今村社長は「この3つを三位一体として総合的に提案しながら、生活者の心を動かして、食用油を中心とした調味料と惣菜の需要を喚起するような提案を行いたい」と語った。
同社生活科学研究室や各種調査から消費者マインドを継続して解析した結果、同社が2014年のキーワードとして挙げるのが「健康私向」「おとな贅沢」「おひとり様ウォーカー」「つながり」だ。これら4つの消費トレンドを踏まえて、「モノ」「コト」「売場づくり」を三位一体とし、食用油、ドレッシング、デリカ、インストアベーカリー売場へ消費者の心を動かす提案を行っていく。
また、4月から新たにスタートする3カ年の中期経営計画については「計画の骨格は油脂事業の強化である。縮小しつつある食用油市場をもう一度再活性化することをテーマに据えている。したがって今後、継続的な商品開発、提案型の販売を積極的に展開していきたい。100年以上にわたって培ってきた油脂技術には大変に自負がある」と述べ、油脂技術と取引先との協力により、成熟化した市場の再活性化に取り組む考えを示した。