日清オイリオグループが中元ギフトを発表
限定感やプレミアム感、お買い得感を強化
posted on : 2014.05.09
日清オイリオグループは5月8日に同本社で記者会見を開催し、2014年中元期の日清オイリオギフトを発表し、販売方針などを説明した。
家庭用事業部長の朝倉昌彦執行役員は「当社の調査では、「2013年の中元・歳暮を合わせた市場規模は約1兆円前後と推定している。2013年の歳暮については、結果としては前年をやや下回る97~98%前後と思われる。歳暮期に当たる昨年11~12月の小売業の販売状況を見ると、百貨店・スーパーマーケットともに前年実績を上回る比較的堅調な売り上げで推移した。歳暮のギフトセンターの売り上げでは、効果的な販売促進を行い前年を上回る販売店もあったと聞いている」と13年歳暮市場を総括した。
同社の調べによると、13年歳暮期の世帯当たりの贈答件数は平均4.0件で前年(3.9件)から微増、平均単価は3,800円台後半と推定しており、前年から微減という推移だった。また、歳暮の贈答世帯率は59%で、前年の64%からやや低下傾向を示した。年代別の贈答世帯率では、60~70代が最も高く76%、次いで50代が65%、40代で46%となっている。「人との付き合いが豊かなシニア層の構成比が高い結果となっている。ただし、10年前は60代が87%、50代が82%だったので、長期的なトレンドの中では、中元・歳暮のギフト市場での贈答率は低下傾向にあることは否めない」という。
13年歳暮期の食用油ギフトは全体市場の販売動向を下回ったと見られている。「『実用的だから』『割引があった』などが評価点としては高く、今回当社が独自に調査したあるスーパーのPOSデータ分析からは、食用油ギフトのリピート率は、ビール、ハム、コーヒー、洗濯洗剤のトップブランドと比較しても遜色ない」という。
ただ、ここ数年、ギフトとしての話題作りや、ギフト専用の商品開発が比較的控えめになっていたことが、他の有力カテゴリーとの相対的な地位の後退につながったのではないかと見られる。
こうした中、同社ギフトの販売実績は食用油・調味料ギフト市場並となった。13年中元期に続き「ボスコ オリーブオイル」を詰め合わせたギフト群の販売量が増加した。1996年に「ボスコ オリーブオイル」を発売以来、年間を通じて市場浸透を図るプロモーションを続けてきたことが奏功し、主力の「BOSCO ギフトセット BG-30」は、同社の出荷ランキングにおいて第2位に躍進した。「ボスコ オリーブオイル」をアソートしたシリーズ全体でも前年の2.4倍に迫る勢いだった。「他のカテゴリーからの流入率が最も高いのはボスコギフトシリーズだったので、当社としては従来型の食用油ギフトでのリピーターを確保するとともに、ボスコオリーブオイルを活用したギフト群で市場内の存在感を上げて行ける」との考えを示した。
2014年中元期の日清オイリオギフトでは、これまでのセールスポイントであった“健康”に加えて、ギフトならではの“限定感”、“プレミアム感”、さらに“お買い得感”を提供価値として強化し、贈答品としての魅力を高めている。
ギフト内容も一新しており、今中元期は、BOSCOとのコラボレーションパッケージを採用した特定保健用食品「ヘルシーリセッタ」や「日清べに花油」、また、おいしさに徹底的にこだわったギフト限定オイルの新シリーズ「日清謹製シリーズ」として「こだわり味づくり粋(いき)」「伝承味づくり彩(さい)」を新たに開発した。
さらに、人気のBOSCOシリーズや、こだわり調味料ギフトシリーズは、“プレミアム感”、“特別感”を向上させる見直しを細部にわたって行った。
また、今年から日清オイリオが監修するプレミアムオリーブオイルを「Oliva d' OilliO」と名付け、その第1弾としてサマーヌーボーオリーブオイルの販売を開始し、ヌーボーオリーブオイルの市場での浸透を目指す。
販売目標については「中元期の販売縮小傾向に歯止めをかけ、年間を通じての販売チャンス拡大を図るとともに、売上目標は前年比100%以上として2013年度の売り上げをクリアしていく」考えだ。
今期は、食用油ギフトが12品種42アイテム、バラエティギフトが5品種15アイテムで、合計17品種57アイテムで中元商戦に臨む。