日清オイリオグループは11月25日、家庭用、業務用、加工用食用油の価格改定を2015年１月５日納入分より実施すると発表した。
　家庭用でkg当たり20円以上、業務用で斗缶当たり300円以上、業務用ミニローリーや加工用バルクについてもkg当たり20円以上の価格改定を行う。
　カナダ産ナタネの昨年比での大幅な減産とカナダ国内物流インフラのひっ迫や、豚流行性下痢（PED）による国内配合飼料の需要低迷や安価な中国産大豆ミールの流入、米国の多雨による大豆の収穫遅れや南米での作付懸念、米国国内の物流インフラのひっ迫、そして急激な円安の進行と、副資材、ユーティリティー、物流コストの上昇などを価格改定の理由に挙げている。
　オリーブ油については需要が堅調に推移する中で、スペイン、イタリアが大幅減産となっており、オリーブ油の価格改定、時期について後日改めて案内するとしている。

　また、Ｊ－オイルミルズも同日、油脂商品価格を2015年１月５日出荷分より改定すると発表した。業務用商品斗缶で300円／缶以上、業務用ミニローリーや加工用商品バラ、家庭用商品いずれも20円／kg以上の値上げを実施する。
　急激に円安が進み、今後の原料調達コストが一段と上昇してくることや、油価コスト抑制に貢献してきたミールバリューが大きく下げており、搾油採算を維持することが極めて厳しい状況に加え、エネルギーコスト・物流費の上昇を価格改定要因に挙げている。

その後、昭和産業、日華油脂、理研農産化工も2015年１月５日出荷分より、同様に価格改定を発表している。