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J‐オイルミルズの第3四半期は減収増益

 J‐オイルミルズは2月9日、東京・中央区の本社で、26年度第3四半期決算説明会を開催した。
 第3四半期は、売上高は1,478億7,100万円(前年同期比94.8%)、営業利益45億5,500万円(同102.0%)、経常利益48億8,600万円(同102.1%)、純利益32億1,400万円(同114.4%)となり、減収増益となった。第3四半期は、原料価格は低下したものの、ミール価格も下落し、「油脂価格は8月以降厳しかった」(同社)という。加えて、物流費・燃料費上昇があり、約9億円のコストダウンを期初計画に沿って進めたが、利益面は伸び悩んだ。営業利益は第3四半期のみでは6.6億円に留まり、上期までの39億円に比べると減速した。
 記者会見には、松居伸一取締役兼副社長執行役員、後藤康夫取締役兼常務執行役員、立見健一執行役員財経部長らが出席した。
 会見の中で松居副社長は、「売上高が1,478億円で前年比5.2%の減収、営業利益は45億5,500万円で前年比2.0%の増益で、減収増益の結果となった。この減収の要因は、昨年4月の消費増税後の需要反動である。特に家庭用は、食用油、マーガリン、健康食品などの大幅な減収の影響が大きい。油脂全体の販売量は、家庭用が減少する一方、業務用、加工用はほぼ前年並みで維持している」と概況を報告した。
 また、価格改定については「昨年6月からの価格改定を発表し、交渉を進めたが、この時期の価格は残念ながら、目標の価格水準に届かなかった。ナタネの原価は、昨年夏から右肩上がりで上昇し、価格改定が進まなかったことで収益性が月を追うごとに悪化した。この状況を鑑みて、今年1月からkg20円、斗缶300円の値上げを発表した。今回の価格改定は、少し時期的なズレがあるものの、市場からの理解が得られており、かなり実現化されてきている」と述べた。
 さらに、4月以降の見通しについては「油脂に関しては、まだミール商談が3割の段階であるが、為替やミール、原料の歩留りを勘案すると、1~3月の価格改定が実現したとしても、4月以降のコスト面が厳しく、収益が満足のできるレベルに達しないことが明確になっている。近々に4月の価格改定を発表する準備を進めている。今回は液状油だけでなく、加工油脂も価格改定しなくてはならない」などと述べて、厳しいコスト環境の中で適正な価格水準を実現していく考えを示した。