理研農産化工の15年3月期は減収減益
posted on : 2015.05.29
理研農産化工は5月27日、2014年度業績を発表するとともに、6月29日に開催する定時株主総会をもって野中修誠社長が任期満了で退任し、鵜池直之会長が社長を兼任し、業績回復に取り組むと発表した。
同社の15年3月期連結業績は、売上高261億8,100万円(前期比88.2%)、営業損失2億1,500万円(同2億5,500万円減)、経常損失1億7,800万円(同3億2,400万円)、当期純損失1億4,700万円(同2億1,600万円)の減収減益で赤字決算となった。
主因は「円安進行による油脂原料価格の高止まりが続いたこと、コスト吸収のための価格転嫁が計画通り実現できず、油脂の実勢価格はむしろ値下がりとなり、収益を著しく悪化させた」ためとしている。
油脂事業については、高値原料が継続し、米国大豆の油分低下等コスト条件が厳しい1年で、販売数量・売上金額とも前年を下回った。製粉事業については、製品の特殊性を出すため取り組みを強化してきた結果、全体の約3割を占めるまで増加した九州産小麦の買取価格が悪化(割高)となり、採算的に苦しんだ。業務用小麦粉は減益となったが、家庭用小麦粉は増益となった。肥料事業については、消費増税に対する駆け込み需要の影響もあり、売上高前期比90.2%、経常利益95.0%となった。
なお16年3月期の計画は、販売価格の是正、購買業務の効率化および物流合理化の抜本的な取り組みと、大幅なコスト削減に取り組み、売上高275億円、経常利益4億6,500万円、純利益3億円を見込む。