• 企業

かどや製油、家庭用中心に積極拡販でシェア回復し第二四半期決算増収増益

 かどや製油は11月5日、東京・中央区の野村證券日本橋本社で2016年3月期第2四半期決算説明会を開催した。上期の業績は、売上高135億9,200万円(前年比16.7%増)、営業利益7億1,800万円(同22.9%増)、経常利益11億7,000万円(同74.2%増)、四半期純利益7億4,100万円(同82.6%増)の増収増益となった。ゴマ油の販売数量は家庭用が前年同期比35.2%増、業務用が同3.4%増、輸出用は同6.3%減で、ゴマ油全体では8.9%増となった。
小澤二郎社長は、上期の販売と下期施策について、まず家庭用は「前期、原料が高騰し値上げを強行したため、競合他社にシェアを取られ苦戦したが、今期は積極的に拡販行動を取り、その間、遅れていた競合他社が値上げに入り、当社としては好都合に販売できた。下期は引き続き好調に推移しており、第3四半期は上手く乗っていけるのではないか。気を緩めずに特売等を細かく入れてもらう努力をしたい」と意欲を語った。
 業務用については「適正価格で販売しようと葉を食い縛って頑張ってきた。前期は競合他社にかなり取られたが、その辺の失地回復ができ、上期は順調に推移した。下期は競合他社が失ったシェアを取り返そうと動いてくると思うが、情報を集めて対応していく」という。
 輸出用は「台湾のゴマ油の混ぜもの問題の影響の間隙を縫い当社は販売を拡大したが、その巻き返しが7月頃から出てきて、安値攻勢に苦戦した。少し販売数量が低迷したが、その回復をクリスマスセールにかけて行う形で、数量のリカバーをしている」と述べ、通期では前期の輸出用ゴマ油の販売金額35億7,100万円を上回ると予想している。
 なお、 通期の業績予想は、売上高255億円(前年比6.0%増)、営業利益12億円(同47.9%増)、経常利益17億5,000万円(同7.9%増)、当期純利益11億円(同15.0%増)で、5月に発表した計画に変更はない。