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おいしい健康の共創を目指す不二製油

 不二製油グループ本社は10月27日、東京・港区の品川プリンスホテルで「おいしい健康 共創フォーラム」を開催した。
 同社は今年10月からグループ本社制を採用し、グローバル経営を一層推進する中、行動原則を明文化した「不二製油グループ憲法」を策定し、ビジョンのひとつに「おいしさと健康で社会に貢献する」ことを掲げている。清水洋史社長はフォーラムの開会に当たり、「おいしさと健康は一見すると対立する概念のように見えないわけではないが、人はおいしくなければ食べない、食べ続けない。いくらおいしい身体に良い成分が入っていても、食べられなければ健康にならない。おいしさと健康は必ずつながっていると考える。さらに、人間だけが健康でいられるという時代ではなくなってきている。資源や環境、地球の健康と人の健康は必ず結びついている」と、フォーラムのテーマのひとつであるおいしさと健康についての考えを語った。
 次に、もうひとつのテーマである共創については、「たくさんの方々とともに、おいしい健康を作っていくというのが共創の意味のひとつである。ただし、そこでは完結しない。最終的には消費者の方に協調して頂かなければ共創にならない」という考えによるものだ。また、清水社長は「不二製油は確信と挑戦の歴史の会社で、それをルネサンス、大豆もルネサンスだと呼んだ。変革にはイノベーションが必要だが、今日紹介するUSS製法をはじめとする数々の商品と技術は、イノベーションの賜物である。これも元々はお客様の舌、匠の方の技という厳しいニーズがあったから生まれた。ユーザーイノベーションのきっかけがあってこそ、われわれのイノベーションにつながったと考えている。これが共創である」と語った。

  その後、共創パートナーである菊乃井の村田氏、相模屋食料の鳥越淳司社長、料理研究家の松村佳子氏と清水社長が「新市場を開拓する共創活動」をテーマにトークセッションを行った。フォーラム当日は取引先などを中心に1,000人近い来場者で賑わったが、その中に一般女性を招待しており、女子目線で考案されたハイセンスなスイーツなども紹介した。 商品展示・試食エリアは、スイーツ、ベジ、forママ、ソイタリアンの4つのテーマを中心に構成。USS関連製品では「濃久里夢」や「美味投入」をはじめ、植物性濃縮スープ「Vege白湯」、マヨネーズタイプ「大豆道麗(まめどれ)」、チーズのような豆乳クリーム「大豆舞珠(まめまーじゅ)」、低脂肪豆乳を原料に食べやすい風味でブロック状に仕上げた「大豆舞珠ぶろっく」を使った様々なおいしい健康提案を行った。また、呈味増強油脂「オールアップVC」、低糖質チョコレート、スパウトパック入りで流動性があり、線描きから練り込みまで多彩な用途に使える「生チョコソース」や、試作品として無脂乳固形分10%・植物性脂肪分10%の超低脂肪ホイップクリーム「クレーム ド サンテ」を使ったヘルシーでおいしい次世代メニューは来場者の注目を集めた。
 第2部では、大豆ルネサンスアンバサダーを務める女優の杏さんと、イタリアンシェフの笹島保弘氏が登場し、今話題の大豆を取り入れたイタリア料理「ソイタリアン」を披露した。「美味投入」を入れて煮込み、仕上げに七味と「濃久里夢」をかけた「野菜たっぷりの田舎風ポタージュ 豆乳クリーム添え」と、マスカルポーネではなく「大豆舞珠」と「濃久里夢」を使い、スポンジ、抹茶、イチゴと合わせたティラミスならぬ「抹茶ティラティス」の2品を実演した。
 第3部では、パティシエの鎧塚俊彦氏がヘルシースイーツの実演を交え、プレゼンテーションを行った。鎧塚氏は低糖質スイーツに力を入れており、低糖質なチョコブラウニーとロールケーキを披露した。