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J‐オイルミルズの第一四半期は大幅な増益

 J‐オイルミルズは8月4日、東京本社において、2017年3月期第1四半期の決算と営業概況について報告記者会見を開催した。
 同社の第1四半期は、売上高451億8,000万円(前年比96.5%)、営業利益16億5,200万円(同213.3%)、経常利益17億9,900万円(同187.8%)、四半期純利益11億6,600万円(同252.7%)と減収増益となった。前年第1四半期は、ナタネミール安で採算確保に苦しんだが、今四半期は、原材料コストとユーティリティコストの低下に加えて、収益基盤の強化を図るコストダウン、高付加価値商品の拡販により増益となった。
 営業概況について、八馬史尚代表取締役社長は「前年に比べて利益面は改善できたが、ここまでの2年間の流れをみると、2014年上期が業界全体で業績が良かったが、下期になると円安と原料高で厳しくなり、当社も同年第4四半期で赤字に転落した。2015年上期にかけて回復し、ようやく落ち着きを取り戻してきたところである。一方で、高付加価値により製油事業以外の事業も利益が拡大し、全体の底支えをしている」と述べた。
 その上で、年度見通しについては、「下期は不透明な要素もあるので、まずはこの目標をしっかり達成して、来年からスタートする中期経営計画に向けて基盤作りを進めていく。高付加価値化とあわせて、7月からソリューション事業部を立ち上げており、当社の技術でお客様の課題を解決する取り組みを確立していきたい」と強調した。
 同社は上半期の業績予想を修正し、売上高は890億円に据え置き、営業利益25億円(期首予想21億5,000万円)、経常利益27億円(同23億5,000万円)、純利益17億円(同14億円)を見込んでいる。「第1四半期が当初予定を上回る進捗をしており、第2半期も原料コスト・ミール価格が概ね当初の想定水準が予想される」(渡辺光祐財務部長)ため。なお、通期は、下期の原料コスト、ミール価格、為替に不透明感が強く、据え置いた。