ライオンはさる12月７日、東京・中央区の鉄鋼会館においてオーラルケア新製品発表会を開催し、「クリニカKid's」を通じて“０才からの予防歯科”提案を強化していくことを明らかにした。
　発表会では、はじめにヘルス＆ホームケア事業本部の満武純オーラルケア事業部長が新製品発売の背景について説明した。
　同社の「クリニカ」は、2014年に予防歯科ブランドとして宣言し、歯科医によるプロケアと連携を図ってライフステージ別に最適なセルフケアを提案してきた。15年には、通常のハブラシに比べて毛束が少なく、コンパクトなヘッドの「クリニカアドバンテージ デンタルタフト」や、フッ素ケアジェル「クリニカアドバンテージ デンタルジェル」といった専門的な商品を追加することで独自化を進め、16年には「クリニカアドバンテージ」シリーズを全面リニューアルして、予防歯科の考え方の定着化を図っている。「クリニカ」ブランドの販売だけでなく、公共団体や日本歯科医師会、学校機関と連携した予防歯科啓発アクションを展開してきた結果、予防歯科の実践度は４割強に達し、予防歯科ブランドと言えば「クリニカ」と答える人も半数近くまで上昇した。行政も国民への予防歯科の浸透を促進しており、「健康日本21」第２次公表以降、これまでの歯の疾患治療から予防歯科を推進する動きが活発化している。
　一方で、５才以下の子供を持つ母親の約４割が、子供がひとりでハブラシを使って歯を磨く習慣が定着していないと考えている。そこで、同社は「クリニカ」の次の使命として、幼少期からの予防歯科実践の切っ掛けを作り、その習慣化をサポートしていく。
　「クリニカKid's」は、ハミガキの習慣化をサポートする高機能子供用オーラルケアシリーズとして、ハブラシ、ジェルハミガキ、ハミガキ、デンタルリンスをラインナップしている。２月15日に「クリニカKid's ハブラシ」（０－２才用、３－５才用、６－12才用、仕上げみがき専用の４タイプ）を改良新発売するとともに、「クリニカKid's ジェルハミガキ」に、子供に人気の高い“いちご香味”の「クリニカKid's ジェルハミガキ いちご」を追加する。デンタルリンスとハミガキについてもパッケージを統一し、自然切替で訴求強化を図る。

　新「クリニカKid's ハブラシ」の０－２才用、３－５才用は、小児歯科医師と共同開発したもので、子供の歯磨き時の安全性と清掃性を備えた“まがる・おれない 安全ハンドル”を採用したことが大きな特長だ。歯磨き中の転倒等によるケガに不安を感じている母親は約４割にのぼり、子供の歯磨き習慣を形成する上で高いハードルになっている。そこで、転倒した際に、変形しやすく、破断しない新規ハンドルを開発した。６－12才用には、13年春に導入した大人用の「クリニカアドバンテージ ハブラシ」の極薄ヘッドの技術を応用展開した。POM（樹脂）を採用することでヘッドの厚みを2.6mmまで薄型化しており、磨き残しが多い奥歯までしっかり磨ける。