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共創をテーマに花王がコラボフェア

 花王は5月31日、東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京に取引先の流通関係者を招き、「花王コラボレーションフェア2017」を開催するとともに、報道関係者と懇談会を行い、澤田道隆社長が花王の今後の方向性や商品動向などについて説明した。
 トイレタリー、化粧品業界全体が昨年来まずまずの状況にある中で、花王の状況について澤田社長は「4月までの状況は全体としてまずまず順調に進んでいる」と語り、特にスキンケア、ベビーおむつを中心としたサニタリー、ケミカルの3分野が好調であることに加えて、衣料用洗剤や柔軟剤などのファブリック&ホームケア、オーラルや「めぐりズム」、入浴剤、メンズ製品などのパーソナルヘルスケアも堅調に推移していると説明した。
 また、 エリア的には「アジアが予定以上に伸びていることと、米州、特に米国、カナダにおけるビジネスが上手く進んでいる。スキンケアでは「ジャーゲンズ」と「ビオレ」、「キュレル」を展開しているが、「ジャーゲンズが堅調で、ビオレが非常に好調だ。スキンケアの分類でいうと、( ジョンソン・エンド・ジョンソンの)ニュートロジーナに次いで2位にある。ベースは同じだが、米国のメンバーが独自に、日本と少し違うスタンスで、チャコールという活性炭を上手く使ったかたちで毛穴ケアが非常に好調に推移している。2年くらい前からスタートしたのだが、順調に伸び、それが今、大きく米州のビジネスを引っ張っているので、去年のこの時期よりは遥かに良い」という。

 同社は今年、営業利益2,000億円を目指している。「2,000億円というのは非常に高い数字で、去年1,856億円だから144億円増やさないといけない。1Qを終えて去年に42億円プラスで折り返しているので、あと2、3、4Qなのだが、144億円プラスしてはじめて公表値に届くというのはそんなに簡単な数字ではない。しかし、われわれのイメージからすると、上期を終えて820億円くらい、すなわち去年の10億円くらいプラスで後半勝負とみていたのだが、前半がまずまず順調に利益も乗り、後半戦は少し余裕を持ってビジネスができると、もっと良い提案もできてくるのではないか。2,000億円を遥かに超える数字、なるのが難しいくらいの数字を(現中計のK20で)目指しているが、言ったことは達成していこうと思って努力している」と澤田社長。
 コラボレーションフェアでは「共創~変わる生活者~」を掲げ、3つのテーマを示した。ひとつは秋の新製品で、2つめは定番売場の提案。10回目の開催になるが、定番の提案をメインに持ってきたのは初めての試み。
 また、3つめとして、花王グループのESGに対する取り組みの紹介に力を入れた。「SDGsが叫ばれ、私たちもEconomy、Culture、Communityという3つのCの中で取り組んでいるものが、SDGsとどう絡めて取り組みをしているのか見て欲しい。サステナビリティに関する活動にも目を向けてもらえれば」との思いがあるからだ。