• 企業

日清オイリオグループ、付加価値カテゴリーで着実な利益積み上げ図る

 日清オイリオは5月23日、同本社で2017年3月期決算説明会を開催した。
 今村隆郎社長は当期の決算概要について「売上高はほぼ前年並みだが、営業利益、経常利益とも前年比40%以上の増加になった。当期純利益は、株式の持ち合い解消による有価証券売却益や固定資産売却益等の特別利益もあり、前年比50%以上の増益になった。なお、経常利益と当期純利益は過去最高益」と報告した上で「前中期経営計画スタート前年の2013年度から見た場合、利益はほぼ2倍以上と、これまで毎年順調に利益を積み上げてきた。これも3年間、中期経営計画の取り組みの成果と考えている。今年度以降については、新しい中期経営計画の基本方針に沿って、これまでに事業構造改革を継承しつつ、新たなステージとなる成長路線に軸足を移していきたい」と語った。特に付加価値カテゴリーを育成して事業構造を変えることを重視し、収益性を高めてきた。

 2017年度連結業績予想は、売上高は約150億円増収を見込み3,400億円としたが、営業利益100億円(前年比2.3%減)、経常利益100億円(同3.2%減)、当期純利益65億円(同14.1%減)と利益面は若干の減益を予想している。今村社長は「(新中計)“OilliO Value Up 2020”で営業利益のトータル目標として2020年度130億円に設定しており、その初年度として中期経営計画当初から(17年度の営業利益)100億円を計画していたものであり、改めて今年度の厳しいコスト環境を踏まえて前年並みの100億円にした。ただ、この利益目標については130億円に至る道筋として最低限達成すべき固めの目標」で、あくまで4年間をひとつのパッケージとした中での位置付けであり、「まずは今年度の計画達成に向けた戦略・施策の着実な実行と成長に向けた一歩を着実に推し進め、少しでも利益を積み上げていきたい。5期連続の増益を目指すことに変わりはない」との考えを示した。