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花王がコラボフェアでサステナブルなライフスタイルの共創を訴求

 花王は6月12~13日、流通の取引先に向けて新製品紹介や売場提案を行う「花王コラボレーションフェア」を東京・芝公園のザ・プリンス パークタワー東京で開催した。2008年より始め、2年前から年2回開くようになり、今回で14回目を迎えた。当初、来場者は小売業の商品部長やバイヤーらが中心だったが、現在では小売業の経営幹部やアジアの顧客も招いており、2日間で約2,000名が来場した。
 同フェアのテーマについても当初の“提案”から“共創”に重点を移してきており、今回は「共創~サステナブルなライフスタイルへの貢献」とした。報道関係者向けの内覧会で花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)の竹内俊昭社長は「花王は4月に“Kirei Lifestyle Plan”を発信してESG戦略にもっとシフトしていくということで、こうしたサブタイトルを盛り込んだ」と語った。
 会場では、オープニングゾーンで澤田道隆社長のビデオメッセージに続いて、“未来に続くイノベーション”と題して、よりすこやかな地球のための包装容器のプラスチック削減に関する取り組みや、快適な暮らしを自分らしく送るために、衣料用濃縮液体洗剤「アタックZERO」のワンハンドプッシュや食器用洗剤「キュキュットCLEAR泡スプレー」、オンラインショップ等で先行発売している「ビオレu薬用泡スタンプハンドソープ」といった従来にない使い勝手の良さや楽しさを備えた容器開発の歴史を紹介した。
 また今回は、提案ブースを家庭品と化粧品の2つに分けて展開した。化粧品についてはブランドの世界観を表現することに重点を置き、家庭品については市場活性化提案に加えて社会課題を解決する新提案を中心に様々な提案を行った。
 同社は、昨年、化粧品事業における新たな成長戦略の柱として“新グローバルポートフォリオ”を策定し、カネボウ化粧品をはじめ、花王グループ内の5つの化粧品事業体が展開するブランド全体でポートフォリオを最適化し、ブランドマネジメントの強化を進めている。化粧品ゾーンでは、カウンセリングブランドとセルフブランドごとに売り場・売り方を提案した。セルフブランドでは、特長が際立つスターアイテムづくりを進めながら、ブランドごとに最適なコミュニケーション施策・店頭施策を強化し、eコマースも積極的に活用するという新セルフ型ビジネスモデルを推進していく考えだ。
 家庭品ゾーンでは、ファブリック・ホームケアやヘアケア、スキンケア、ヘルスケアといった従来領域に加えて、感染症リスクの高まりや、より安心を求める生活者が増えていることなど衛生意識の変化を捉えて、社会課題を解決する新提案も行った。
 また、「次世代価値観がもたらす、生活者・社会の兆し」、「新しい顧客価値の創造」、「『持続可能な物流』を実現するための取組み」をテーマにしたセミナーも実施した。
 竹内社長は「花王グループは、色々なステークホルダーの方と一緒に、ひとつは市場を活性化していく、あるいは創っていくことと、未来に続く地域・社会に貢献できることを一緒に目指しながら活動していきたい」と語った。