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日チョコ協がチョコレート・ココアの国際栄養シンポジウムを開催

 日本チョコレート・ココア協会は9月21日、東京・大手町の経団連会館で「第17回チョコレート・ココア国際栄養シンポジウム」を開催した。
 当日は、「カカオ由来プロシアニジン画分による生活習慣病予防・改善効果とそのメカニズム」(神戸大学大学院農学研究科の芦田均教授)、「アルコール性脂肪肝と抑制成分カカオポリフェノール」(東北大学大学院農学研究科の仲川清隆准教授)、「3種のシングルビーンズチョコレートの嗜好特性」(日本女子大学家政学部食物学科の飯田文子准教授)、「チョコレートの健康効果」(英国・ハルヨーク医科大学内分泌学・代謝学のステファン・ローレンス・アトキン教授)という4題の講演のほか、総括討議も行われた。
 「3種のシングルビーンズチョコレートの嗜好特性」について講演した飯田准教授は、ベネズエラ産、エクアドル産、ガーナ産をそれぞれ原料としたカカオチョコレート3種について、大学生による嗜好調査の結果を報告した。3種の産地のチョコレートを好む人の背景についてそれぞれ調べたところ、ガーナ産好きのタイプは、やや間食が多い傾向がみられ、ベネズエラ産好きのタイプは、「おなかが空いていても口に合わないものは食べない」など食にこだわりを持っている人が多い結果が表れた。また、ポリフェノールが多いエクアドル産好きには、コーヒーをブラックで飲む人が多い結果がみられた。
 「チョコレートの健康効果」について報告したアトキン教授は、最近行われた大規模な横断的研究において、チョコレートの摂取が体重増加に関係ないことが明らかになったことを紹介。また、ダークチョコレートの摂取によって心血管系の疾病の予防につながる研究内容を説明した。