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Bio Fach Japan オーガニック EXPO開催、製品保証としてのEU有機認証、日本における市場の発展について講演が行われる

 “オーガニック・フード、オーガニック・ムード”プレゼンテーションが2012年11月22日行われ、イタリアから来日したオーガニック食品のエキスパートが講演を行った。その中で、イタリア貿易振興会東京事務所所長、フェデリコ・バルマス氏が有機認証製品の市場について語った。同氏によると、有機認証、質への保障は環境の保全につながり、オーガニックセクターはEU内で好調であるという。そしてフェデリコ氏は、「イタリアはオーガニック食品の世界市場開拓において大変重要な存在であり、より健康的な品に目を向けてもらうべく積極的に活動している。日本は収入、教育レベルが高く、オーガニック食品に関心を持つ土壌が整っているため、今後消費は拡大していくだろう」という見解を示した。同氏は、他にも日本にオーガニック食品を広めていく上でポジティブな側面として、未婚者が多く、既婚者でも子供が少ないことから世帯あたりの収入が高いこと、食品に気を使う高齢者が増加していることなどを挙げている。そして、そのような土壌がありながら日本でオーガニック食品が余り普及していない原因は、現在の日本ではオーガニック食品の市場が大変小さく、消費者が詳しいデータを得る機会が少ないからだという。
 日本で選択式の市場調査を行った結果、ほとんどの日本人がオーガニックという言葉について聞いたことはあるが、その意味については詳しくわからないと答え、同時にオーガニックという言葉に対してはポジティブなイメージを持っており、オーガニック製品に対しては価格が高いというイメージを持つという結果が得られたそうだ。この結果は上記の見解が正しいことを示していると言える。また、同調査では日本人が食品を選ぶ際に最も気を使っているのは新鮮さであり、その次が価格、更にその次が安全性という結果が得られたという。この回答にも日本人の食の安全への意識の高さが現れており、オーガニック食品の市場を開拓していく上でポジティブな結果が出ているといえるだろう。最後にフェデリコ氏は、「食品事業を成長拡大していく上で、成長の大きさだけでなく、環境にも気を配り、守っていく必要があり、人々の意識がオーガニック食品に向かうことは環境を守るという面でもプラスに働くだろう」と述べた。
 フェデリコ氏の見解は他の講演者にも共通する部分があり、今後のオーガニック食品の日本市場への普及が待ち望まれるところである。