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オーガニック製品に関する流通産業ワークショップ開催

 2月4日、港区麻布十番のGLIESEにおいて“オーガニック・フード、オーガニック・ムード”流通産業ワークショップが開催された。
 イタリア貿易振興会・東京事務所のフェデリコ・バルマス所長が挨拶とプロジェクトの概観を述べた他、オーガニックフード専門家の立場としてルイザ・コロンボ氏、山口タカ氏が、生産の立場としてフラウケ・ヴァイッサン氏、販売者の立場としてビオイタリアの岡村信子氏らがそれぞれ講演を行った。
バルマス所長は、イタリアでは農家全体の数が減っているのに対して、有機農家が増えているという現状について説明し、日本でも農業の再構築が必要であると主張した。イタリアで有機農業に従事している人には若い人が多く、アグリツーリズモなど観光などにも寄与するため、地域を活性化しているのだという。
 山口タカ氏は、わが国におけるオーガニックの市場調査と消費者意識について講演した。同氏が大学と共同で行った調査によると、有機・オーガニックという言葉を知っている人は消費者全体の97%にも及ぶが、正確に理解している人は5%であったという。同氏は「日本において有機・オーガニックの認知が正確に進んでいるとは言い難く、正しい知識を根付かしていきたい」と説明した。
 岡村信子氏は、ビオイタリアで販売する有機エキストラバージンオリーブオイルを紹介した。同商品はナポリ大学と共同開発され、最後の一滴まで香りが変わらず、酸化しないという特徴を持つ。生食だけでなく、熱しても煙が出ず、色が変わらない為揚げ物にも適している。同氏は「日本では臭いや苦みなどオリーブオイルに対して苦手意識のある人がいるが、品質の良い物を提供することでそういった認識を変えていきたい」と説明した。