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杉山産業化学研究所が第76回公開講演会を開催
 坂井准教授が“おいしさを感じる仕組み”について講演

 一般財団法人杉山産業化学研究所は5月28日、横浜市・戸塚区の同研究所講堂において第76回公開講演会を開催した。今年は講師として東北大学大学院人間科学博士の坂井信之准教授を招き、「おいしさを感じる脳と心の仕組み~“舌”ではなく、“眼”と“鼻”で味わう美味しさ~」と題した講演を行った。
 坂井氏は、まず味覚について「味らいと呼ばれる呈味物質が刺激した際に生じる感覚と定義されており、世界的に味覚と認められているのは、甘味、うま味、塩味、酸味、苦味、の5種類のみである」と説明した。私たちが日ごろ感じている様々な“味”というのは、味覚に加えて、嗅覚や体性感覚の統合された知覚であるという。今回の講演ではこの“味”と嗅覚・視覚の関連について、実例や実験・調査結果の紹介を交え説明された。