DHA・EPA協議会が第19回公開講演会を開催
posted on : 2017.11.15
DHA・EPA協議会は10月25日、東京・渋谷区のアイビーホール青学会館において、第19回公開講演会「栄養素としてのDHA・EPAの機能と分子構造からの考察」を開催した。
高崎健康福祉大学健康福祉学部健康栄養学科の河原田律子講師は「糖尿病妊婦における妊娠中の食事の重要性─n-3系不飽和脂肪酸の役割」と題して、妊婦の食事と子どもの病気の関連について説明した後、糖尿病妊婦における食事の重要性について、また、糖尿病妊娠ラットを用いた実験における魚油、EPAの影響について解説した。
富山大学名誉教授・富山城南温泉第二病院の浜崎智仁氏は「医学情報の読み方(ほか)」と題して、『動脈硬化学会のガイドライン(2017年度版)』を例示しつつ講演した。研究者や研究対象・研究過程の透明性、コレステロール値と総死亡率との関連性、医者と製薬会社との関係性などに触れながら、研究報告書の読み方において注意しなければならない事を興味深い話題とともに解説した。
岐阜大学工学部の吉田敏岐阜大学フェロー・名誉教授は「DHA(C22:6n-3)の構造的意味と役割」と題して、DHAの生体膜における意味として、従来の流動性仮説に替わるものとして柔軟性仮説を提唱し、加えてDHAの酸化的代謝物の多様さの意味についての考察も披露した。