コロナ禍でのピーナッツ活用について講演
posted on : 2020.11.20
アメリカンピーナッツ協会(APC)は、10月20日、オンラインセミナー「今こそ、ピーナッツ・ピーナッツバターを考える ~afterコロナの新しい食事様式~」を開催した。
開会に際し、ウェルネスフード推進協会の矢澤一良代表理事は「コロナ禍での生活において、年代問わず健康への関心が高まっている。しっかり栄養を摂り、運動をして体力をつけることが免疫を高めるためにも大切」と、あいさつした。
第1部では、慶応義塾大学医学部の井上浩義教授が、ピーナッツの健康効果と、アフターコロナにおいてピーナッツバターを活用すべき理由について解説した。米国看護師の調査で、毎日ピーナッツを食べる群のBMI値は、ほとんど食べない群のBMI値に比べて、1.4も低いことが分かった。これは、身長170cmの人の場合、体重4kg分もの差になる。また、ピーナッツを週に5日以上食べる人は、ほとんど食べない人と比較すると、心臓・血管病の相対的なリスク係数が40%以上、減ることが判明した。これについて井上教授は、「ピーナッツが血管の善玉コレステロールと悪玉コレステロールの比率を小さくし、血管を守ってくれる。そして、脳の血管を広げるので、認知機能の維持にもつながる」と説明した。
また、日本人の食物繊維摂取量は世界最低レベルであり、食物繊維不足は大腸がんの原因ともなるが、ピーナッツ100gに含まれる食物繊維は、ゴボウやレンコンよりも圧倒的に多く、大腸がん予防にも役立つという。
さらに、ピーナッツバターについては、「ピーナッツの栄養をそのままに、ペースト状になっているので、小児や高齢者に特におすすめ。ピーナッツは、加熱するとポリフェノール量が増加することが分かっているので、ピーナッツバターをスープなどの料理に入れるのもよい。人間の体は午前中が最も酸化しやすいが、ピーナッツには酸化ストレスを減少させる効果があるため、ピーナッツバターを取り入れるタイミングとしては、朝食が最も効率がよいだろう」とコメントした。ピーナッツの薄皮に含まれる成分には、インフルエンザウイルスを抑制する効果があるとの研究も発表されているという。