ヘルスフード・サプリメントEXPO2012が開催、日本水産やカネカなど油脂関連メーカーも出展
posted on : 2012.11.23
健康な体作りの基礎となる健康で安心の機能性・健康食品、飲料・サプリメントを一堂に集めた専門展示会、「ヘルスフード・サプリメントEXPO2012」が11月21~23日に東京ビックサイトで開催された。
日本水産はEPAを配合した商品のPRを行った。EPAを摂取することで赤血球の膜が柔らかくなり、末梢への血流が増加することによって酸素供給も増大する。その結果、持久力の向上につながることがマラソン、ラグビー、サッカー選手などを対象とした研究により実証された。また、消費者庁により「心血管疾患リスクの低減」「血中中性脂肪低下作用」についても最高評価を受けるなど近年さらに注目を集める必須脂肪酸の一つである。同社では主に高齢者に向けてEPA配合食品やサプリメントの開発を行ってきたが、こうした機能も見込めることから、広い層に向けた商品開発にも力を入れている。今年、新フレーバーを加えリニューアルされた「EPA+(エパプラス)豆乳クッキー」はコンビニなどで好調に売り上げを伸ばしている。同商品は魚を食べない層に向けて開発された商品である。しかし、まだ消費者がEPAの機能について深く理解しきれていないところもあり、今後も幅広い層に向けてアピールしていく予定だ。
カネカは、同社が長年研究、開発を進めている“還元型”CoQ10を使用した製品の展示を数社合同で行った。近年還元型CoQ10の有効性が徐々に認知され始め、多くの製品で酸化型の代わりに使われるようになってきており、同社の製造した還元型CoQ10を配合したサプリメントの売り上げも好調である。ファインと共同で開発した「カネカ社製 還元型コエンザイムQ10 ラブレ」、「カネカ社製 グラボノイド+還元型コエンザイムQ10 」、「ファイン ヒアルロン&コラーゲン+還元型コエンザイムQ10」はそれぞれ美容や健康に効果的な物質とともに配合することによって、より大きな効果が期待できる商品となっている。シーボンの「シーボン酵素美人シリーズ」、あじかんの「ごぼうのひみつ」など、サプリメント以外の商品にも同社の還元型CoQ10が使われている。また、他の物質と共に摂取することで生体認識性が向上することもわかってきており、米国ではカネカの還元型CoQ10を使用し、より様々な栄養素と組み合わせた商品が展開され好評を得ているという。そのような製品の売り上げが米国で好評な背景に、販売者側の知識の豊富さと消費者に対する認知普及があげられるという。今後は、還元型CoQ10以外にもN-アセチルグルコサミンなど体に吸収しやすく加工することで効果の増大が期待できる商品の研究、開発を進めていく予定だ。
メディアワールドは、高品質なエミューオイルを原料とした「エミューの雫」の紹介を行った。エミューオイルは、オーストラリア先住民アボリジニの秘薬であり、医薬品の無い頃から今日に至るまで、傷の手当て、痛みの除去、筋肉痛の軽減、やけどから打撲傷まであらゆる炎症の治療に幅広く使われてきたという歴史を持つ。エミューオイルの持つ高い抗炎症作用と血流促進作用が認められ、豪州では医薬品として認められている。日本では古くから馬油が普及しており、その国内市場は現在100億円程といわれているのに対し、エミューオイルの国内市場は現在1億円ほどにとどまっている。そこで同社では、エミューオイルの国内普及を目指して、オーストラリア産の高品質なエミューオイルを輸入し、商品化した「エミューの雫」を販売している。エミューオイルの主成分は元々人の体内に存在している脂肪酸であり、同商品はオレイン酸、リノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸、α-リノレン酸のバランスに優れている。人の肌に近い成分バランスが敏感肌・乾燥肌対策など幅広いスキンケアに適している。同社では今後エミューオイルの特性を利用した石けん、シャンプー、サプリメントなどの販売も視野に入れている。