「2013ジャパン・ケーキショー東京」が開催
posted on : 2013.10.18
製菓関係で毎年恒例のイベント「2013ジャパン・ケーキショー東京」が、10月15~17日の3日間東京・浜松町の東京都立産業貿易センター浜松町館で開催された。
会場では、アジアの8カ国代表が覇を競う、第1回アジア大会「2013 トップ・オブ・パティシエ・イン・アジア」が開催された他、展示スペースでは、加工油脂メーカーによる製菓関連製品の展示も行われた。
ADEKAでは、ブレンド用ホイップクリーム「ピュアブレンドホイップ」と今夏の新製品である「ピュアブレンドホイップ 20」を紹介した。同シリーズは純生クリームとブレンドすることで、新鮮な風味とみずみずしい食感を長持ちさせるだけでなく、冷凍耐性、作業性、保全性、連続ミキサー適性を向上させる。同社が行った試験において、純生クリームに「ピュアブレンドホイップ」を20%ブレンドしたクリームと、純生クリームのホイップ9時間経過後を比較した結果、ブレンドしたクリームの方がバター化が少なく、保持水分が多いこともわかった。また、冷凍後もおいしさをキープできるため、通信販売などでの利用拡大の可能性も広がる。新しく発売された「ピュアブレンドホイップ 20」はそのまま使用することも可能となっている。
カネカでは、食品グループ6社が一丸となって展示を企画し、同社のフィリング・クリーム、チョコレートやスパイス、シュガーをアピールした。その中で紹介された植物性クリーム「ラシェンテBL」は、利用者も増加しており、売り上げも好調に推移しているという。また、展示ではマテリエルの林正明シェフが同社製品を使用し製作した焼き菓子「ブラウニー・トレ・アロマティーク」も配られた。この企画は昨年に引き続き行われたもので、来場者からも好評を得ている。
日新化工では、同社ガーナチョコレートシリーズの展示を行い、同シリーズ新製品「ガーナスイート56.5トレビット」を紹介した。同商品は口に含んだ瞬間から香りたち、深くカカオの余韻が残るという特徴を持ち、ムース等の生菓子に最適な製品となっている。
不二製油は、今年発売された同社初の純生クリーム「CLASS-F 4545 PREMIUM CREAM」を紹介した。「CLASS-F」は同社最高品質ブランドであり、同商品には協業する福岡のオーム乳業の限定された地域で生産される牛乳を使用している。オーム乳業では乳牛のエサの配合にこだわっているため牛乳の色が白く、真っ白な生クリームの生産を可能にする。また、同ブランドからのリリースに向け開発に取り組んでいる植物性クリームの試作品も展示された。
さらに、同社独自の大豆分離分画技術「USS製法」による豆乳クリーム「濃久里夢」と低脂肪豆乳「美味投入」も紹介され、来場者の反応も上々であった。
ミヨシ油脂は、バター分20%含有のコンパウンドマーガリン「Attract」を紹介した。同商品は「MCP」製法により、マーガリン水相部に乳脂肪を多く含んだカプセル化呈味素材を分散しているため、バター感が強く、風味も持続する。また、ケーキ用起泡性粉末油脂「マジカルケーキ(1kg×6袋)」のサンプルも展示された。近年は町の洋菓子店やリテールベーカリーなどからの注文も増加しており、そういった利用者の「既存の10kgや15kgの物では使い切れない」「1日で使い切りたい」という声をもとにラインナップされた商品である。展示では同社製品を使用してつくられた動物を模ってつくられたロールケーキ「アニマル☆ロール」も紹介され、来場者の目を惹いた。
明治では、アグロフォレストリー農法(森をつくる農業)で栽培されたカカオ豆で作られた地球環境にやさしいクーベルチュールチョコレート「Green Cacao」を紹介した。ブラジル・トメアスーで栽培、収穫されたカカオ豆を、発酵段階から同社社員が携わることで、品質や味の面でも優れた商品となっている。現在は安定供給も可能となっており、同社では認知度の向上に力を入れている。バレンタイン用や、トリュフ用の他にチョコレートケーキなどにも使用されている。同商品は酸味があり、甘酸っぱい物との相性が良く、夏場のチョコのアレンジにも適している。1kg袋での販売の他、バルクを使用したチョコレートや原料の販売も行っている。