エコプロダクツ2015が開催
posted on : 2016.01.14
産業環境管理協会と日本経済新聞社は12月10~12日、東京ビッグサイトにおいて日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2015〔第17回〕」を開催した。来場者数は3日間で16万9,118 人(前回:16万1,647 人)となった。油脂関連メーカー各社も日頃より行っている環境への取り組みの紹介や啓発を行った。
花王は、原材料調達から使用、廃棄までの製品がかかわるライフサイクル全体を通じてさまざまなステークホルダーと連携した環境活動「いっしょにeco」を推進している。中でも、CO2の排出量が消費者の製品使用場面において最も多いことを踏まえて、使用するだけで節水等につながり環境負荷を減らせるような製品開発を行い、環境への配慮といった観点からも消費者が同社製品に価値を見出し購買につながるような啓発を行っている。展示会では、同社ブース内にステージを設け、実演も踏まえてエコな商品特長や使い方などを説明した。
ライオンは、同社が販売する製品は毎日の暮らしの中で使用するものであり、消費者が無理なく毎日つづけられるエコが大切であるという思いのもと、環境スローガン「暮らし、まいにち、エコ。」と環境マークを合わせて表現した「環境ロゴ」を策定している。原材料調達から廃棄まで各段階で環境負荷を評価する同社独自の“ライオン エコ基準”を設定し、クリアした製品に順次環境ロゴを表示する取り組みを進めている。
展示会のブースは地球全体をイメージし、空気、命、水、資源の4つのゾーンを設け、それぞれに応じて低炭素、循環型社会の実現や自然との共生に向けた取り組み、エコ商品について紹介した。
味の素グループは、「みんなが変える、食の未来」をテーマにグループ5社で共同出展した。J-オイルミルズは、エコ製品の展示に加えて、オリーブオイルソムリエの水野勢技世氏による「エコな植物油の使い方」と題したステージ発表を行った。
水野氏は、「家庭での揚げ物の頻度はどんどん減っている。揚げ物は支度や後始末、廃油などあらゆる面でエコでないと言われているが、果たして本当にそうなのかということを考えていきたい」と述べ、揚げ物を面倒に感じる理由や揚げ物のコツを紹介した。水野氏によると、揚げ物を失敗した経験により苦手意識を持つ人は少なくないが、ポイントとなる温度調節さえしっかり行えば、時間との闘いである夕飯時にも魚介や野菜ならば1~2分、カツレツならば3~4分と短時間で火が通り所要時間が短いといった利点がある。
また水野氏は、揚げ物のコツについて、油の量をたっぷりにすること、温度の低下を防ぐため具材は油面の1/3~1/2に留めておくこと、酸化を遅らせる効果のある差し油をすることなどを伝授した。
さらにサラダ油と比較した際にオリーブ油は適切なフライ回数が多くなることを説明し、最後に、「支度は簡単であるし、後始末は週末などの時間のある時に行い、一回で捨てずに気軽に揚げてもらいたい」と一週間を通して揚げ油を活用する調理を勧めた。